子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症の鍼灸治療
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子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症の鍼灸治療

 子宮筋腫は、女性の病気の中で特に多く、厚生労働省の調査によれば40代の女性の4人に1人が子宮筋腫を持っているといわれています。

 また、子宮内膜症や子宮腺筋症は30代にもっとも多く、不妊の原因にもなるといわれています。

 では、どうして子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症を発症してしまうのでしょうか?

 なぜ、鍼灸治療で子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症が改善されるのでしょうか?

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 ここでは、東洋医学と西洋医学の知見を交えながらわかりやすくお話しいたいと思います。

目次

下線部分をクリックすると、ご覧になりたい章に移動します。

◇第1章 子宮筋腫とは
◇第2章 子宮内膜症とは
◇第3章 子宮腺筋症とは
◇第4章 東洋医学で診る子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症の根本原因
◇第5章 子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症の鍼灸治療

第1章 子宮筋腫とは

 子宮はやわらかな筋肉(平滑筋)の層からできています。

 子宮筋腫は、子宮を形成している平滑筋の細胞が増殖した、筋肉のコブのような良性の腫瘍で、それ自体が生命を脅かすものではありません。

 その大きさや数に統一性はなく、米粒大の小さなものから、放置すると10㎏を超える大きさになるものもあったり、1個しかできないものもあれば10個以上もできてしまったりと、実にさまざまです。

 子宮筋腫は、30代~50代の女性に多くみられ、小さいものも含めると、30歳以上の女性の約20%に子宮筋腫があるとさえ言われている、もっともポピュラーな婦人病の一つです。

 特に30代では、妊娠・出産を迎える時期でもあるので、妊娠の検査で筋腫が見つかったり、また、子宮筋腫が不妊の原因になることもあって、不妊検査を受けて発見されることもあります。

●子宮筋腫の原因は?


 子宮筋腫の原因については、まだはっきりとはわかっていませんが、筋腫の元となるが若いうちからあって、卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンの影響で筋腫が発育するという説があります。

 これは、エストロゲンの分泌が活発な30代以降に筋腫が増大し、分泌が減少する更年期以降で筋腫が縮小する傾向があることから考えられています。

 しかし、更年期以降でも筋腫が縮小しないケースもあり、エストロゲンの影響についても詳細は不明です。

 また、筋腫のがなぜできるのか、そのメカニズムについてもはっきりしたことはまだわかっていません。

 この説のほかに、免疫力の低下やストレスの影響なども考えられています。

●子宮筋腫の種類


 子宮筋腫は筋腫が発生する場所によって3つのタイプに分類されます。

 「筋層内筋腫」は、子宮の筋層内にでき、表面や子宮内腔に向かって発育していきます。筋腫の中でもっとも多いタイプです。

 「漿膜(しょうまく)下筋腫」は、子宮の表面近くにでき、子宮体部から突き出たように外に向かって大きくなっていくタイプです。

 「粘膜下筋腫」は、子宮内膜の粘膜面にでき、子宮内腔に向かって発育していくタイプです。子宮壁から下方に大きくなると、子宮から膣内、さらには外陰部まで脱出することがあり、これを筋腫分娩といいます。


子宮筋腫公益社団法人日本産科婦人科学会C

 このうち、粘膜下筋腫筋層内筋腫は、妊娠の妨げになやすく、特に粘膜下筋腫は子宮内腔まで突出するため、小さな筋腫でも受精卵の着床の邪魔になることがあります。

●子宮筋腫の症状は?


 初期には自覚症状がほとんどありません。

 筋腫が大きくなるにつれて子宮が肥大化してくると、症状があらわれることがあります。しかし、筋腫の場所によってはかなり大きくなっても無症状のことも多く様々です。

 子宮がこぶし大以上になると、おなかの上からさわっただけで、自分でもしこりのあるのがわかるようになります。しかし、皮下脂肪だと思い込み、見過ごしてしまうことも多いようです。

 また、筋腫が大きい場合、月経過多不正出血、激しい月経痛になることがあります。

 とくに、月経過多で出血量が多い、月経期間が異常に長く続く、血の塊が出る、また、不正出血が長く続く場合は、貧血になることがあります。

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 慢性化すると階段や坂道を上るのがつらい、すぐに疲れるなど日常生活にも支障をきたすようになってきます。

 筋腫が周囲と癒着(ゆちゃく)している場合には、激しい月経痛下腹痛をともなうことがあります。

 とくに、漿膜下筋腫で、有茎性(茎(くき)のようなもので子宮につながっている)の場合には、茎部がねじるなどして激しい腹痛をおこすことがあります。

 その他、筋腫が大きくなるにしたがって膀胱や直腸が圧迫され、頻尿便秘になったり、残尿感やガスがたまって腹部に膨満感を覚えたりすることがあります。

 また、背中の方に発達した筋腫で骨盤内の神経や脊髄(せきずい)が圧迫されて、腰痛を訴える人もいます。

●病院ではどのような治療法?


 子宮筋腫は良性の腫瘍のため、筋腫が小さく症状が軽い場合、病院では経過観察して様子を見ます。

 しかし、強い月経困難症や、月経過多による重症の貧血をきたす場合、不妊症や流産の原因と考えられる場合、また、筋腫が大きく発育した場合などには、薬物療法で症状を軽減したり、筋腫の成長を抑えたり、手術が行わることもあります。

 ホルモン治療は女性ホルモンの分泌を抑えることで子宮筋腫の収縮を狙いますが、投薬をやめると筋腫は再び発育するため、効果は一時的と言われています。

 手術には、子宮ごと摘出する全摘出手術と、子宮は残して筋腫だけを摘出する筋腫核出術とがあります。

 筋腫の位置や大きさ、年齢、妊娠の希望などによって検討されます。

 妊娠を希望する場合には、筋腫核出術が優先されますが、この場合、筋腫の再発や癒着(ゆちゃく)のリスクがあるといわれています。

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第2章 子宮内膜症とは

 子宮の内腔を覆っている子宮内膜は、周期的に増殖し、排卵後に受精卵の着床がなければ子宮内腔からはがれ落ち排出されます。

 これが月経のメカニズムですが、この子宮内膜と同じ組織細胞が、卵管卵巣骨盤腹膜など子宮内腔以外の場所に発生するのが、子宮内膜症です。

 子宮内膜症になると、発生したそれぞれの場所で月経と同じ現象が毎月おこって出血を繰り返しますが、出口がないために体外へは排出されず、血液が次第に蓄積されていきます。

 ときには、周囲と癒着(ゆちゃく)し、病巣部が広がっていくことがあります。

 また、内膜組織は、最初は小さな粒であっても、増殖していくにつれてかたいコブになっていくのも特徴です。

 とくに多いのが卵巣で発生するもので、行き場を失った血液が次第に卵巣内にたまっていき、卵巣嚢胞(のうほう)を形成します。

 内部にたまった血液の色から卵巣チョコレート嚢胞(嚢腫)といいます。


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 卵巣チョコレート嚢胞(嚢腫)は、炎症や癒着が卵管周囲まで広がり、不妊症を招くこともあります。

 また、卵管に子宮内膜が増殖すると、卵管周囲の癒着(ゆちゃく)や卵管の閉塞(へいそく)をおこし、不妊や子宮外妊娠の原因となることがあります。

●子宮内膜症の原因は?

 
 子宮内膜症は月経のある20~30代にもっとも多く起こる疾患で、最近は、妊娠経験のない若い女性を中心に増えています。

 一方、妊娠して月経がなくなると、軽い子宮内膜症は病巣部が小さくなっていくと言われています。

 このように、エストロゲンという女性ホルモンの分泌がさかんな成熟期に増殖・進行して、分泌の止まる妊娠期や、分泌の減る更年期以降に縮小していくため、エストロゲンが関与しているだろうということはわかっています。

 しかし、子宮内膜の組織が、どうして本来の場所である子宮内腔以外に発生するのか、その原因については解明されていません

 いくつかの説はあります。月経時に剥がれ落ちた子宮内膜を含む血液が、卵管の方に逆流して卵巣や腹腔内に内膜組織が付着し増殖する説や、なんらかの原因で腹腔内の漿膜(しょうまく)が子宮内膜の組織に変化する説などですが、いずれも未解明です。

●子宮内膜症の症状は?


 症状は発生している場所や、程度によって多少異なります。共通した主な症状は月経痛です。

 子宮内膜症の約70%に月経困難症がみられますが、月経時以外にも下腹部の痛みや腰痛があったりします。症状が進むにつれて痛みは激しくなっていきます。

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 また、不正出血のほか月経過多とそれにともなう貧血、下痢、便秘、排便痛、頻尿、むくみといった症状もあらわれることがあります。

 チョコレート嚢胞(のうほう)の場合は、大きくなるまでこうした症状がみられないことがありますが、嚢胞が破裂して急激な腹痛に襲われることがあります。

 また、腸との癒着がひどくなると、腸閉塞をおこすことがあります。

●病院ではどのような治療法?


 ホルモン療法は、ホルモン剤を服用することで、一時的に無月経(閉経)状態をつくりだして病気のいきおいを軽減しようとするものです。

 ただし、対症療法のため服用を中断すると再発することがあります。
 
 副作用の問題もあるため、担当医と相談しながら進めることが大切です。

 薬物で症状が改善されなかったり、腫瘤が大きくなってしまった場合は、病巣部を切除する手術が行われます。

 しかし、病巣部を切除しても、再発してしまうこともあると言われています。

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第3章 子宮腺筋症とは

 子宮腺筋症は、子宮内膜とよく似た組織が子宮の筋層にできる病気です。

 子宮内膜症の場合は子宮以外の場所に組織ができますが、子宮腺筋症は子宮にできます。



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 本来は子宮の内側に増殖すべき子宮内膜が子宮の筋層に入り込んで増殖・出血するので、子宮の筋肉がかたく腫れ上がってしまいます。

 子宮腺筋症は20代後半~30代後半の女性に多い病気で、不妊や初期流産を引き起こすこともあります。

●子宮腺筋症の原因は?


 発生原因は、ストレス免疫力の低下、冷えなど複合的なものと考えられていますが、詳しい原因はわかっていません。

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●子宮腺筋症の症状は?


 自覚症状として、強い月経痛月経過多などがあります。子宮筋腫の症状とよく似ており、子宮筋腫を合併していることもあります。

●病院ではどのような治療法?


 病院での治療は、薬によるホルモン治療が行われますが、進行を抑えるだけで完全に治癒するわけではないと言われています。

 薬による効果が見られない場合は、手術でかたくなった子宮の筋肉を切除します。

 ただし、健全な筋肉との境目を見分けるのが難しいため、子宮腺筋症のすべてを取り除くことは難しいと言われています。

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第4章 東洋医学で診る子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症の原因

 ここまで見てきましたように、子宮筋腫子宮内膜症子宮腺筋症は、女性の疾患の中で特に多いといわれていますが、その発生原因は未だ不明です。

 様々な説はありますが、これだけ進んだ西洋医学においても残念ながらまだわかっていません。


 一方、東洋医学では、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症の「根本原因」をどうみているのでしょうか?

 東洋医学では、昔から「冷えは万病のもと」といわれてきました。

 子宮筋腫や子宮内膜症などの疾患も、「冷え」が根本原因と考えています。

●子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症の根底には冷えがある


 東洋医学では、筋腫は「しこり」と診ます。しこりは、熱源・栄養源である「(けつ)」の流れが 長期間停滞することにより形成されていきます。 
 
 つまり、筋腫(しこり)は、熱の塊です。

 体温は血流によって全身に運ばれていることからも、(けつ)が停滞することでできる筋腫は、熱の塊であることがわかっていただけると思います。

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 では、なぜ筋腫(=熱の塊)が体内に形成されるのでしょうか? 

 それは、体の芯が冷えているからです。

 これ以上冷やさないように筋腫(=熱の塊)ができてしまうのです。

 月経のたびに出血を繰り返す子宮内膜症や子宮腺筋症も「(けつ)」との関連がとても深い疾患です。

 卵巣に発症し血液が溜まるチョコレート嚢胞(嚢腫)などの子宮内膜症や子宮の筋層に発症する子宮腺筋症も、体の芯の「冷え」が根本的な原因と考えられています。



 近年、西洋医学の分野でも、「体温が1度下がると免疫力が30%低下する」、「冷えが生殖機能の低下を招く」などと言われるようになり、冷えが体に与える影響が科学的にもだんだんとわかってきました。

 鍼灸は、数千年にわたる治療の積み重ねの中で、冷えと病の関係を東洋医学的に解明してきました。

 そして、その考え方と治療法は脈々と現代にまで受け継がれてきています。


 人の体は、仕事や人間関係などのストレス、過労、交通事故などの外傷、生活習慣などが要因となって、気血(きけつ)の流れに、滞り(とどこおり)や偏り(かたより)が起こります。

 そして、だんだんと体の芯に冷えが生じて、様々な症状があらわれます。

 この冷えを東洋医学では、「根元的な冷え」と呼び、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症の根本原因と考えています。


 例えば、現代社会で増えている、ストレスから生じる「冷え」について考えてみましょう。

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 仕事や家事で無理をしたり悩み事などのストレスを抱えると、体は緊張状態になって一時的に血管が収縮し、血流が悪くなります。

 血流が悪くなると、身体に「冷え」が生じてきます。

 なぜなら、体温は主に内臓でつくられ、血流にのって全身に運ばれているからです。

 このとき、休息をとったり気分転換などをしてリラックスすると、血管は拡張し血行は良くなり、やがて「冷え」は解消されます。


 ところが、無理や悩み事を抱え続けると、体は過緊張に陥り血流は悪化し、「冷え」はますます強くなります。

 そして、冷えが溜まってくると、これ以上冷やさないように筋腫(=熱の塊)などができてしまうのです。

 つまり、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症の根本原因は「冷え」なのです。

 あらわれる病気や症状は、そのヒトの体質、生活習慣、生活環境などの背景により様々です。

 重要なのは、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症の根底には必ず「冷え」があるということです。


●自己治癒力


 ここで、もう1つ重要なことは、冷えは本来みなさんの身体に備わっている自己治癒力も低下させてしまうということです。

 自己治癒力とは、病気から身体を守り回復する免疫力や傷などを治す修復力、細胞を新しく作り替える再生力や新しい命を授かる妊娠力、また、自律神経のバランスを整える調整力などをいいます。

 健康に暮らし、生命を育むために必要な力を総称して自己治癒力といいます。

 この自己治癒力はとても素晴らしいものです。

 薬も病院もない時代から人々が生き延び、新しい命を授かってきたのは、ひとえにこの自己治癒力があったからです。

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 そして、子宮や卵巣、卵管などを健康な状態に保っている力が、細胞を新しく作り替える「再生力(自己治癒力)」です。

 私たちの身体は、約60兆個の細胞から成ります。

 子宮卵巣卵管などの内臓をはじめ、骨盤腹膜や筋肉、骨、皮膚、血液も細胞から成ります。

 そして、細胞は、再生力(自己治癒力)によって毎日新しく生まれ変わっています。なんと、一晩で1兆個の細胞が作り替ると言われています。

 内臓は約1年ですべての細胞が新しくなります。もちろん、子宮や卵巣なども日々新しい細胞に作り替えられています。

 元気な細胞に生まれ変わることで、子宮や卵巣の健康は維持されています。

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 もし、この再生力(自己治癒力)がなければ、老化は早まり、一度病を患った子宮や卵巣は回復しないままになってしまいます。

 みなさんの身体には、子宮や卵巣、卵管の健康を保つために、再生力(自己治癒力)という力が備わっています。

 子宮筋腫子宮内膜症子宮腺筋症が、経過観察しているうちに自然に消えていくことがあるのは、そのヒトの自己治癒力(再生力)が働いているからです。


 さらに、手術やケガなどの傷も、自分で治癒する「修復力(自己治癒力)」を備えています。傷は、絆創膏(ばんそうこう)や消毒薬が治しているのではありません。

 修復力(自己治癒力)が治しているのです。
 
 手術後の患部をきれいに治癒しているのも修復力(自己治癒力)の働きです。


 また、「病気を予防して治す」という「免疫力(自己治癒力)」も備わっています。

 白血球などの免疫力によって病気を予防して治すシステムが、みなさんの身体には備わっています。

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 私たちには、自律神経というとても大切な神経もあります。

 自律神経は、体の働きを調整する神経で、無意識にしている呼吸、循環、消化、排泄、体温調整、睡眠などを司っています。

 また、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症と関連があると考えられている、女性ホルモン(エストロゲンなど)の分泌にも深く関わっています。

 自律神経の調節を司る中枢は、脳の視床下部というところにあり、2つの自律神経(交感神経と副交感神経)がバランスよく働くようにコントロールしています。

 そして、コントロールするには力が必要です。

 「調整力(自己治癒力)」とは、「自律神経をバランスよくコントロールする力」のことです。

 もし、調整力(自己治癒力)がなければ、自律神経のバランスが一度乱れただけで、女性ホルモンの分泌に影響を及ぼし、病気を発症するということにも成りかねません。

 一時的に自律神経のバランスが崩れたとしても、それを整える力が皆さんの身体には備わっています。

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 このように自己治癒力は、からだを健康に保ち、病から回復するために、みなさんの身体に備わっているとても大切な力です。

 ところが、冷えが生じると自己治癒力は低下してしまい、その結果、子宮卵巣など内臓の健康を保てなくなったり、病気から上手に回復できなかったりします。

 東洋医学で昔から「冷えは万病のもと」と言われてきたのはこのためです。


 そして、冷えは、仕事のし過ぎや過度のストレス、冷たい飲食物の食べ過ぎや飲み過ぎ、あるいは、生活環境や外傷などの要因が重なりながら、長い時間をかけて徐々に溜まってきます。

 冷えの多くは、日常生活から生じています。

まとめ

・子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症の根本原因は「冷え」です。

・冷えは自己治癒力を低下させてしまいます。

・自己治癒力とは、健康を保ち生命を育むためにみなさんの身体に備わっている力です。

・自己治癒力が低下してしまうと、病気からうまく回復できなかったり、再発してしまうことがあります。

・冷えは日常生活から生じ、時間をかけて溜まってきます。

こちらをクリックすると「冷え」についてさらに詳しくご覧いただけます→東洋医学における「冷えの本質」

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第5章 子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症の鍼灸治療

 病院では、経過観察を行ったり、薬で症状を軽減させたり、手術で病巣を除去するなど、西洋医学が得意とする治療が施され改善していく人がいます。

 しかし、薬の効果が思うようにあらわれない、病巣が徐々に大きくなる、あるいは、手術で病巣を除去しも再発してしまった、という人もいます。

 この違いはいったい何なのでしょうか?

 それは、そのヒトの自己治癒力の強さによるのです。

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●自己治癒力の強さ


 病気は、根本原因(=冷え)が解消され、そして、身体に備わっている自己治癒力が働くことで治癒に向かいます。

 たとえ病巣を取り除いても、病巣ができた原因、つまり、冷えが身体に残っていれば、再発してしまうことや、他の病気を引き起こしてしまうことがあります。

 また、薬で一時的に症状を軽減しても、自己治癒力が低下していては、病から回復することは困難です。

 なぜなら、薬や手術は子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症の根本原因(=冷え)を取り除くものではないからです。

 もちろん、経過観察も同様です。原因、つまり、冷えが解消されなければ、病巣は徐々に大きくなります。
 
 十分な休養をとり生活習慣を見直すことで「冷え」はとれ、そして、自己治癒力がしっかりと働くことで、薬や手術の効果も十分に発揮され、病気から上手に回復することができるのです。


 しかし、冷えが強く自己治癒力が低下してしまっていると、病巣が大きく成長したり、手術で病巣を取り除いても再発してしまうことがあります。

 ここまで溜まった冷えは、ご自身の努力だけでは解消することが難しい場合があります。

 そんな時、鍼灸治療は、冷えをとり自己治癒力がきちんと働くように手助けをします。

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●自己治癒力を高め治癒を導く鍼灸治療


 東洋医学に基づく鍼灸治療は、はりとお灸で、気血のめぐりを良くして「冷え」を解消し、低下してしまった自己治癒力の回復を促します。

 からだのすみずみに新鮮な血液が行きわたることで温かいからだになり、本来の自己治癒力が戻ってきます。

 子宮や卵巣、卵管など骨盤内に十分な酸素と栄養が届き、新しい健康な細胞に生まれ変わります。

 そして、病気の治癒を促し、再発しにくい身体に改善されていきます。
 
 
 また、病気から回復するためには、心をリラックスすることもとても大切です。

 ストレスを抱えていたり、深く思い悩んでいると、血管が収縮して体が冷えてきます。

 鍼灸は、血管の収縮・拡張をコントロールしている自律神経にもアプローチするので、交感神経と副交感神経のバランスが整い、血行が改善されてきます。

 また、自律神経が深く関与している女性ホルモン(エストロゲンや黄体ホルモンなど)がバランスよく分泌され、筋腫嚢胞(嚢腫)の縮小が促されます。

 近年、アメリカの研究で、鍼による皮膚刺激が知覚神経を通して、脳の視床下部に届き、自律神経系の働きを調整することが解かってきました。

 鍼灸治療がなぜ婦人科系疾患によいのか、科学的にもわかってきたのです。

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 鍼灸治療は精神安定作用もあることも明らかになっています。

 鍼灸治療によりリラックス作用のあるエンドルフィンエンケファリンなどのホルモンが分泌されることがわかり、注目されています。

 これらの働きにより、爽快感が感じられ、気持ちも前向きになると考えられています。

 心とからだが元気になる鍼灸ケアは婦人科疾患にとても適した治療法です。


 もちろん、病院で受けている治療に鍼灸治療を併用すると、非常に効果的です。

 東洋医学と西洋医学、それぞれ、病から回復するためにできることがあります。

 病院で施されるホルモン療法や手術は、悩ましい症状を和らげてくれるすばらしい医療です。

 そして、東洋医学に基づく鍼灸治療は、病の根本原因(=冷え)を解消し、自己治癒力を高めて、再発しにくい身体に体質改善する医術です。

 冷えがとれ自己治癒力が回復すれば、ホルモン療法や手術などの効果も大いに発揮され治癒が促されます。


 子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症などの婦人科疾患で悩まされている方が鍼灸院をおとずれ、多くの方が自己治癒力を回復することで改善されていきます。


 はなもも鍼灸治療院では、「病の根本原因(=冷え)を解消し、自己治癒力を高めて治癒を導く」という根本治療を行っています。


 辛い症状でお悩みの方、経過観察中の方、再発の不安がある方、ぜひ一度はなもも鍼灸治療院へご相談ください。

*当院では、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症の病巣に鍼を刺入しない安全な治療を行っています。どうぞ安心してご来院ください。

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引用文献 小林詔司:「積聚治療」 医道の日本社、「わかりやすい女性の医学事典」 ナツメ社、「赤ちゃんが欲しい人の本」 西東社 

 

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