卵胞・卵子の成長について
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卵胞・卵子の成長について


 なかなか赤ちゃんにめぐまれない方や、原因不明不妊で悩まれている方の中には、良質な卵子がつくられないケースが多く含まれていると考えられています。

 良質な卵子とは、受精が可能で、受精後も成長を続けて、子宮内膜に着床し妊娠が継続する卵子をいいます。

 卵胞・卵子は、とても長い時間をかけて、綿密なプロセスを経て発育していきます。

 健康的な卵子がつくられるか否かは、卵胞・卵子の成長過程に大きくかかっているといえます。

 そこで、今回は、卵胞・卵子の成長開始から排卵までの過程を、詳しく紹介いたします。

 

もくじ

下線部分をクリックすると、ご覧になりたい章が表示されます。

1.卵胞の成長
 原始卵胞の成長
 原始卵胞から一次卵胞への成長
 一次卵胞から二次卵胞への成長
 二次卵胞から前胞状卵胞への成長
 前胞状卵胞から胞状卵胞への成長
 胞状卵胞から成熟卵胞への成長
2.卵胞の成長期間
3.主席卵胞と閉鎖卵胞
4.卵胞の成長にかかわる物質
 原始卵胞の成長に関与する物質
 一次卵胞の成長に関与する物質
 二次卵胞の成長に関与する物質
 胞状卵胞の成長に関与する物質
5.卵子の形成と受精までのプロセス
 原始生殖細胞から一次卵母細胞へ
 一次卵母細胞から二次卵母細胞へ
 二次卵母細胞から卵子へ
6.黄体について
7.年齢と卵胞・卵子の質
8.受精卵の奇跡

 

卵胞の成長

 女性は、卵巣の中に一生分の原始卵胞を持って生まれてきます。

 原始卵胞とは、卵胞のもとになる細胞です。

 1つの原始卵胞の中に、1つの未熟な卵子があります。

 お母さんのお腹の中にいるときには、およそ700万個の原始卵胞をもっているといわれています。

 その多くは消滅しますが、出生時には100万~200万個もの原始卵胞をもって生まれてきます。

 出生後も原始卵胞は減り、月経がはじまるころには20万~30万個になります。

 その後は、毎月数百個ずつ減少し、45歳になるころには数千個になります。

 このように、女性は卵巣の中に100万~200万個原始卵胞をもって生まれてきますが、年齢とともにその数は減っていきます。

 このうち、女性が一生を通じて排卵する卵子の数は、わずか400~500個ほどです。


 生まれたときには、原始卵胞は休眠している状態で、月経がはじまる頃になると自主的に発育を開始します。

 原始卵胞は、15個~20個程度が同時に発育し始めます。

 しかし、成熟卵胞まで成長して排卵に至るのは、通常1個です。

 残りの卵胞は、発育過程の途中で成長を止めて、やがて退縮します。

 未熟だった卵子も、卵胞の発育とともに成長して排卵をむかえます。


 原始卵胞から成熟卵胞までの発育期間は、各月経周期の卵胞期(14日間)の間に成長するわけではありません。

 原始卵胞から成熟卵胞に成長するまでに、およそ6ヵ月以上の年月がかかると考えられています(正確な日数はまだ明らかになっていません)。

 もし、今、排卵したとすると、それは半年以上前から成長をはじめた卵胞なのです。

 卵胞は長い時間をかけて、ゆっくりと成長をしていきます。

 では、原始卵胞の発育開始から排卵がおきるまでの過程を、もう少し詳しくお話しします。


原始卵胞の成長


 それぞれの原始卵胞は、1つの未熟な卵子(一次卵母細胞)とそれを守るように囲む細胞(上皮様細胞)の集まりで構成されています。

 

 

【原始卵胞】


「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

 

 1つの原始卵胞の大きさは約0.035㎜で、すべて休眠しています。

 月経を迎えるころになると、原始卵胞は15個~20個程度ずつ、自主的に成長を開始します。

 卵胞は、発育段階に応じて、次のような名称で呼ばれます。

 原始卵胞→一次卵胞→二次卵胞→前胞状卵胞(ぜんほうじょうらんほう)→胞状卵胞(ほうじょうらんほう)→成熟卵胞(グラーフ卵胞)

 

原始卵胞から一次卵胞への成長


 未熟な卵子(一次卵母細胞)を包む上皮様細胞は、顆粒膜細胞(かりゅうまくさいぼう)に変化して、一次卵胞と呼ばれるようになります。

 一次卵胞の大きさは、約0.045㎜です。

 

 

【一次卵胞】


「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

一次卵胞から二次卵胞への成長


 未熟な卵子(一次卵母細胞)を包む顆粒膜細胞(かりゅまくさいぼう)はさらに厚さを増して、二次卵胞へと成長します。

 

 

【二次卵胞】


「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

二次卵胞から前胞状卵胞への成長


 二次卵胞の外側を別の細胞(莢膜細胞(きょうまくさいぼう))がさらに包み、前胞状卵胞(ぜんほうじょうらんほう)と呼ばれるようになります。

 1つの前胞状卵胞の大きさは0.15~0.2mmです。

 

 

【前胞状卵胞】


「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

前胞状卵胞から胞状卵胞への成長


 前胞状卵胞(ぜんほうじょうらんほう)の中に空間があらわれ、胞状卵胞(ほうじょうらんほう)へと成長します。

 あらわれた空間は、卵胞腔(らんほうこう)と呼ばれ、中は液体(卵胞液)で満たされます。

 胞状卵胞の大きさは、約0.2mm~0.4㎜です。

 

 

【胞状卵胞】


「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

胞状卵胞から成熟卵胞への成長


 その後、胞状卵胞はゆっくりと成長します。

 2㎜~5㎜ぐらいの大きさなると、月経周期に伴うホルモンの影響をうけて、およそ14-20日で急速に成熟卵胞に成長します。

 月経後、排卵に向けて発育しているのは、胞状卵胞です。

 

 

【成熟卵胞】
左は胞状卵胞、右は成熟卵胞



「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」


 排卵直前には大きさは約20mmに成長します。

 成熟した卵胞は、グラーフ卵胞とも呼ばれ、排卵のときを迎えます。

 不妊治療で、人工授精や体外受精の前に確認している卵胞は、この時期の卵胞をみているわけです。

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卵胞の成長期間

 原始卵胞が発育を開始してから成熟卵胞まで成長するのに、どのくらいの期間がかかるのでしょうか?

 原始卵胞から成熟卵胞への成長過程をまとめると、下図のようになります。

 図、一番下の「日数」を参照してください。

 

「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

 

 原始卵胞が発育を開始してから、一次卵胞に成長するまでの正確な期間はまだ明らかになっていません。

 一次卵胞から二次卵胞へは、90日以上かけて発育します。

 そして、25日ほどで二次卵胞から前胞状卵胞へ成長します。

 その後、60日ほどで胞状卵胞を経て、成熟卵胞に成長して排卵のときをむかえます。

 まとめると、一次卵胞から成熟卵胞に成長して排卵がおきるまでに、およそ6ヶ月以上かかるということになります。

 卵胞の発育期間については、諸説ありますが、ここでは「病気が見えるvol.9(メディックメディア)平成29年第3版」から引用しています。

 文献によっては、原始卵胞が成長を開始してから排卵に至るまで、だいたい1年程度という説もあります。


 女性の卵巣には生まれつき一生分原始卵胞(卵胞になるのもと)があり、半年以上の歳月をかけて順次発育して、排卵がおきているのです。

 もし、この期間に卵胞の成長を妨げるような要因があると、卵胞や卵子の質に影響が及び、不妊を招くことも考えられます。

 卵胞の成長を妨げる不妊の原因についてはこちらをご覧ください。
東洋医学で診る不妊症の根本原因

 

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主席卵胞と閉鎖卵胞

 原始卵胞は、15個~20個程度が同時に発育を開始しますが、成熟卵胞(グラーフ卵胞)にまで成長して排卵に至るのは、通常1個です。

 この卵胞のことを、主席卵胞と呼びます。

 残りの卵胞は発育過程で順次、成長を止めてしまいます。

 成長を止めた卵胞は、閉鎖卵胞と呼ばれます。

 病院の不妊治療では、この途中で成長を止める卵胞を薬で育てることで、複数個の卵子を採卵しているわけです。

 

卵胞の成長にかかわる物質

 先述のように、月経をむかえるころになると、それまで休眠していた原始卵胞は成長を開始します。

 

「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

 

 生まれたとき、原始卵胞の状態で休眠していた卵胞は、思春期以降、15個~20個ずつ、順次、成長を開始するので、卵巣には様々な発育段階の卵胞が存在します。

 卵胞は、およそ6ヶ月以上かけて成熟していきます。

 その発育過程はさまざまなホルモンなどが関与する、とても複雑なプロセスです。

 ここでは、卵胞の成長にどのような物質が関係しているのか、さらに詳しくみていきます。

 

原始卵胞の成長に関与する物質

 

 原始卵胞から一次卵胞に成長する期間は、アクチビンなどの物質により発育が進みます。

 

 

 

「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

 

 アクチビンとは卵胞の顆粒膜細胞(かりゅうまくさいぼう)でつくられる生理活性物質です。

 アクチビンは、分泌した卵胞自身と周囲の卵胞の発育を促進します(上図①)。

 分泌した卵胞自身の発育を促進することをautocrine作用といいます。

 周囲の卵胞の発育を促すことを、paracrine作用といいます。

 アクチビンなどの作用で、15~20個の原始卵胞が同時に発育を開始し、一次卵胞へ成長します。

 

一次卵胞の成長に関与する物質

 

 二次卵胞に成長する頃には、アクチビンの作用により、卵胞の顆粒膜細胞に「FSH受容体」というものがあらわれます(下図の①)。

 

 


「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

 

 「FSH(卵胞刺激ホルモン)」は、脳の下垂体というところから分泌され、血流にのって卵巣に運ばれ、卵胞を刺激して発育を促すホルモンです。

 また、「受容体」とはある特定のホルモンを受けとるものです。

 つまり、FSH受容体とは、FSH(卵胞刺激ホルモン)を受けとるものです。

 FSH(卵胞刺激ホルモン)が血流にのってとどけられれば、卵胞が成長するわけではなく、卵胞にFSH受容体があらわれてはじめて、FSHに反応できるようになります。

 FSH受容体があらわれることによって、顆粒膜細胞のFSH(卵胞刺激ホルモン)に対する反応性は増し、FSHの作用で卵胞の発育は進みます。

 

二次卵胞の成長に関与する物質

 

 脳の下垂体から分泌されるFSH(卵胞刺激ホルモン)の作用で、二次卵胞は前胞状卵胞へ、さらに、胞状卵胞へ成長を進めます。

 

 


「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

 

 FSHの刺激で、顆粒膜細胞ではインヒビンという生理活性物質もつくられるようになります(上図②)。

 一方で、FSHは、アクチビンの産生を抑制します。


 発育した卵胞からは、エストロゲンというホルモンが分泌されるようになります(上図④)。

 エストロゲンは卵胞の発育に関与するホルモンで、FSHとともに卵胞の発育を促進します(上図⑥)。

 また、エストロゲンには、子宮内膜を厚くする作用もあります。

 受精卵が着床しやすいように内膜を厚く育てます。

 

胞状卵胞の成長に関与する物質

 

 同時に発育を開始した15個~20個の卵胞の中で、成熟卵胞まで成長を続ける卵胞は、通常1つです。

 この卵胞のことを主席卵胞と呼びます。


 この時期になると、インヒビンエストロゲンの作用により、FSHの分泌は低下します(下図①)。

  卵胞発育に必要な量のエストロゲンをつくっている卵胞(主席卵胞)だけは、FSH(卵胞刺激ホルモン)が低下しても発育をつづけ、成熟卵胞に育ちます(下図②)。

 その他の卵胞は、成長を止め閉鎖卵胞となります。

 

 


「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 



*複数の原始卵胞が同時に発育を開始して、大多数は閉鎖卵胞となる理由についてはまだ明らかになっていませんが、1つの卵胞(主席卵胞)の成熟に必要な量のホルモンを分泌するために、他の閉鎖卵胞が内分泌腺に働きを変えホルモンを分泌している、という考え方があります。


 このように、アクチビン、インヒビンなどの生理活性物質や、FSH、エストロゲンなどのホルモンは、互いに分泌や作用を調整することで、卵胞発育にかかわっていると考えられています。

 科学の進歩により、様々な物質はみつかっていますが、卵胞発育のメカニズムはまだ完全には明らかになっていません。

 アクチビンやその他の生理活性物質が、どのようにして分泌されるようになるのか、何をきっかけに分泌されるようになるのかなど、まだ多くのことが不明です。

 

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卵子の形成と受精までのプロセス

 私たちのからだは、約60兆個の細胞からなります。

 皮膚や骨、筋肉、内臓などは、沢山の細胞が集まって形成されています。

 一方、卵子精子は、1個1個の細胞で機能しています。


 細胞は分裂して数を増やしますが、その分裂方法には2種類あります。

 1つは、骨や筋肉、皮膚など身体をつくっている体細胞が増殖するときに行う分裂方式で、これを体細胞分裂といいます。

 人は体細胞分裂をおこすことで成長していきます。


 2つ目は、卵子精子を形成するときにおきる減数分裂です。

 体細胞分裂では分裂後も染色体の数は同じですが、減数分裂では染色体の数が最終的に半分になります。

 染色体はその中に、みなさんも聞いたことがある遺伝子(DNA)を持っています。


 卵子と精子は減数分裂によって、受精する能力を獲得します。

 卵子と精子が受精すると、卵子と精子のというものが融合して受精卵となります。

 融合するのなかには、それぞれの染色体(DNA)があります。

 では、卵子の形成過程を見ていきましょう。

 

原始生殖細胞から一次卵母細胞へ

 

 女の子がお母さんのお腹の中にいるころ、卵子の元となる細胞が作られ、その後、段階を経て卵子に成熟していきます。

 まず、妊娠6週頃に原始生殖細胞という、のちに卵子に成長する細胞があらわれます。

 妊娠18週の頃になると、原始生殖細胞は、卵祖細胞(らんそさいぼう)へと分化します。

 卵巣内で、卵祖細胞(らんそさいぼう)は体細胞分裂を繰り返してその数を増やし、一次卵母細胞になります。

 

一次卵母細胞から二次卵母細胞へ

 

 一次卵母細胞がつくられると、まわりを別の細胞(上皮様細胞)が包み込み、最初の卵胞である原始卵胞が形成されます。

 

 

【原始卵胞】


「病気が見えるvol.9(メディックメディア)より引用」

 

 

 お母さんのお腹の中にいるうちに、すべての一次卵母細胞は、1回目減数分裂を開始して前半で休止します。


 およそ700万個の原始卵胞が形成されますが、その後は新しく卵子になる細胞はつくられることなく、その数は減少していきます。

 そして、女の子は卵巣の中に100万~200万個原始卵胞を持って生まれてきます。

 それぞれの原始卵胞には、休止した状態の一次卵母細胞が1つあります。

 女の子は出生してから思春期に排卵が始まるまで、1回目減数分裂休止したままの状態ということになります。


 思春期に入ると、原始卵胞は成長を開始します。

 原始卵胞は、先述のように、15個~20個程度が同時に発育を開始しますが、成熟卵胞にまで成長して排卵に至るのは、通常、1個です。

 成熟卵胞の中にある一次卵母細胞は、排卵直前の「LHサージ」というホルモンの急上昇がきっかけとなり、休止していた1回目減数分裂再開します。

LH(黄体形成ホルモン)とは、脳の下垂体というところから分泌されるホルモンで、排卵を促す作用があります。排卵直前にはLHが大量に分泌されます。この現象のことを「LHサージ」と呼んでいます。


 排卵の直前に1回目減数分裂は終了し、「二次卵母細胞」「第一極体」になります。

 第一極体は、やがて退化します。

 下図は、排卵直前に1回目の減数分裂が完了したときの顕微鏡写真です。

 

 


「病気が見えるvol.10(メディックメディア)より引用」

 


 卵子(二次卵母細胞)と小さな第一極体がみえます。

 不妊治療(体外受精など)の際には第一極体の有無が、卵の成熟の指標のひとつとなります。

 また、一般にいわれている「排卵」とは、医学的には「二次卵母細胞」が「成熟卵胞」から飛び出すことをいいます。

 

二次卵母細胞から卵子へ

 

 二次卵母細胞は排卵後、すぐに2回目減数分裂を始めますが、途中でまた休止します。


 そして、精子の進入(受精)による刺激によって、2回目減数分裂再開します。

 精子は尾部を残して、二次卵母細胞の中に進入します。

 

 

 

「病気が見えるvol.10(メディックメディア)より引用」

 

 

 受精の完了とともに二次卵母細胞減数分裂完了して、成熟した「卵子」「第二極体」になります。

 卵子の染色体は核膜が形成され「雌性前核」となります。

 精子の核膜は一端消失して、核染色体は膨化します。

 

 

 

「病気が見えるvol.10(メディックメディア)より引用」

 

*不妊治療(体外受精など)では、極体2個になったことで、受精の成功を確認しています。文献によっては、3個の極体と書かれたものもありますが、これは、動物の種によるもので、ヒトの受精卵の極体は2つです。


 膨化した精子の染色体は再び核膜が形成され、「雄性前核」となります。

 

 

 

「病気が見えるvol.10(メディックメディア)より引用」

 

 

 卵子の核精子の核が融合して、受精卵になります。

 第1極体と第2極体は、やがて退化して消えてしまいます。

 

 

 

「病気が見えるvol.10(メディックメディア)より引用」

 

*卵子は、出生後は新しい卵母細胞は作られない、と言うのが現時点では定説になっています。しかし、近年、マウスで出生後に新しく作られた卵子の元になる細胞が発見されたという報告があり、話題となりました。今後、さらに研究が進み、詳細が明らかになれば、不妊治療に新しい道が開けてくることでしょう。

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黄体について

 LHサージにより、一次卵母細胞(卵子)の減数分裂が再開し、卵胞成熟が完了して、排卵に至ります。

 LHサージ開始から、約40時間で排卵がおきます。

*LH(黄体形成ホルモン)は、排卵を促す作用もあり、排卵直前にはLHが大量に分泌されます。この現象のことを「LHサージ」と呼んでいます。



 排卵後の卵胞の顆粒膜細胞(かりゅうまくさいぼう)莢膜細胞(きょうまくさいぼう)は、LH(黄体形成ホルモン)の作用により黄体細胞となり、卵胞は黄体へと変化します。

 黄体は、排卵後に残った顆粒膜細胞(かりゅうまくさいぼう)と莢膜細胞(きょうまくさいぼう)が育ったものです。

 排卵後1~4日で黄体は完成して、プロゲステロンエストロゲンというホルモンを分泌します。

 プロゲステロンエストロゲンは、子宮内膜を発育して、受精卵が着床しやすい環境を整えます。

 妊娠が成立すると、胎盤が発達するまでの間、ホルモンの分泌を続けて妊娠を維持します。

 妊娠しなかった場合は、黄体は退縮して、白体となります。

 

 

 

 

「病気が見えるvol.10(メディックメディア)より引用」

 

年齢と卵胞・卵子の質

 女性は、一生分原始卵胞をもって生まれてきてます。

 その多くは成熟せずに消滅し、生まれた時に約200万個あった原始卵胞も、月経が始まるころには20万~30万個になります。

 その後、毎月数百個ずつ減少して、45歳になるころには数千個まで減ります。

 女性が一生を通じて排卵する卵子の数はわずか400個~500個ほどで、多くは成熟せずに消滅してしまうのです。


 原始卵胞の数が減るのと同時に、卵巣の老化が進むと、卵子の質も低下します。

 そのため、受精能力のある卵子を育て、排卵することがだんだん難しくなります。

 一般に38歳以上になると、原始卵胞の数が2万5000個以下になり、以降は急激に老化が加速します。

 そのため46歳以降で妊娠を望むのは難しくなると言われています。


 しかし、近年の研究で実年齢と卵巣年齢(妊娠しやすさ)は、同じではないことがわかってきました。

 なかには、卵巣年齢が実年齢よりも若い人がいます。逆に、卵巣年齢の方が高い人もいます。

 卵巣が老化する原因については、こちらをご覧ください。
東洋医学で診る不妊症の根本原因 
 

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受精卵の奇跡

 ここまでお話ししてきましたように、卵胞・卵子は、様々な物質が関与しながら、長い時間をかけて、とても複雑なプロセスを経て成長します。

 生まれたときからずっと休眠していた原始卵胞は、思春期の頃になると自発的に発育を始めます。





 原始卵胞は、およそ6ヶ月以上かけて成熟卵胞に成長します。

 15個~20個の原始卵胞が同時に成長を始め、通常、1個だけが成熟卵胞まで育ち、排卵します。

 卵子の成長過程では、2回減数分裂があり、その途中で休止と再開を繰り返します。

 これらの過程では、生理活性物質ホルモンなど様々な物質が作用します。

 綿密なプロセスが、1つ1つ着実に進んではじめて、成熟卵胞に成長し、排卵のときを迎えます。

 そして、健康的な精子と出うことで卵子は成熟し、卵子の核と精子の核が融合することで受精が成立します。


 この一連の流れが、1つもかけることなくスムーズに進むことで、良質な卵子がつくられ、健康的な受精卵となります。

 妊娠はとても神秘的で奇跡的なことなのです。


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