不妊になぜ鍼灸治療がよいのでしょうか~冷えとり不妊鍼灸
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不妊になぜ鍼灸治療がよいのでしょうか~冷えとり不妊鍼灸

 現在、日本では妊娠を望んでいる夫婦の6組に1組が不妊の悩みを抱えていると言われ、赤ちゃんになかなか恵まれない夫婦が増加傾向にあります。

 WHO(世界保健機構)では「避妊をしていないのに12か月以上にわたって妊娠に至らない状態」を不妊と定義しています。

 本来、健康な人ならだれでも備わっている妊娠力が、なぜ低下してしまうのでしょうか?どうしたら取り戻せるのでしょうか?

 ここでは、東洋医学と西洋医学の知見を交えながら、分かりやすくお話ししたいと思います。


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目次

下線部分をクリックすると、ご覧になりたい章に移動します。

◇第1章 妊娠のしくみ
 1.月経と排卵
 2.排卵から受精・着床まで
 3.ホルモンと妊娠の関係
     
◇第2章 不妊症の原因
 1.排卵因子
  (1)多嚢胞卵巣症候群 
  (2)性腺刺激ホルモン分泌障害
  (3)高プロラクチン血症
  (4)卵巣機能低下症
  (5)黄体化非破裂卵胞

 2.卵管因子
  (1)卵管の炎症
  (2)子宮内膜症

 3.子宮因子
  (1)子宮筋腫
  (2)子宮腺筋症
  (3)子宮内膜ポリープ
  (4)子宮奇形
  (5)子宮内膜癒着
  (6)子宮内膜が薄い
  (7)黄体機能不全
  (8)子宮内膜増殖症
  (9)子宮体がん

 4.抗精子抗体
 5.年齢因子
 6.男性因子
  (1)無精子症
  (2)染色体異常
  (3)精索静脈瘤
  (4)精路通過障害

 7.自律神経

◇第3章 原因不明不妊とは
◇第4章 二人目不妊とは
◇第5章 不育症(習慣性流産)とは

◇第6章 東洋医学で診る不妊症の根本原因
◇第7章 冷えとり不妊鍼灸ケア
◇第8章 赤ちゃんを授かりやすい身体になる方法
◇第9章 不妊症に効果的なツボ

 

第1章 妊娠のしくみ

1.月経と排卵

 妊娠の成立には、月経(生理)排卵が大きくかかわっています。健康な女性は、ホルモンの働きにより、月経と排卵が約1か月のサイクルで起きています。

 月経は、妊娠に備えて厚くなった子宮内膜が、妊娠しなかったときにはがれて、体外に排出されることで起こります。

 月経が起こっているころ、卵巣では次の妊娠に備えて卵胞(らんぽう)が準備をしています。

 卵巣に蓄えられている原始卵胞(げんしらんぽう)のうちの十数個が、ホルモンの働きで成長し、このうち一番大きく育った卵胞(=主席卵胞)だけが残り、ほかの卵胞は消滅します。

 主席卵胞(しゅせきらんぽう)は、月経から約2週間かけて20mmほどに成熟します。

 そして、主席卵胞の中の卵子が腹腔内(お腹の中)に飛び出します。これが排卵です。


排卵までの流れ

 卵巣に残った卵胞は、黄体(おうたい)という組織に変化します。それに伴い子宮内膜は厚く、やわらかくなり、妊娠に備えます。

 一方、妊娠しなかった場合は、黄体はしぼみ、子宮内膜がはがれおちて、排卵から約2週間後に再び月経が起こります。

 この約1か月のサイクルを月経周期と呼びます。

 赤ちゃんを望む人は、月経がくることを残念に思うかもしれませんが、規則正しい月経は、からだが妊娠の準備をしている証です。



*原始卵胞が発育を開始してから、主席卵胞(成熟卵胞)に成長するまでに、およそ6ヶ月以上の年月がかかると考えられています。詳しくはこちらをご覧ください。
卵胞の成長

2.排卵から受精・着床まで

 受精とは、女性の卵子と男性の精子が出会うことです。

 腹腔内に排卵した卵子は、卵管采(らんかんさい)に取り込まれて卵管に入り、卵管膨大部(らんかんぼうだいぶ)で精子を待ちます。


排卵と子宮と卵管の説明図

 一方、膣内に入った数千万~数億個の精子は、子宮を泳いで卵子が待つ卵管膨大部に向かいます。卵管にまでたどり着ける精子は数百個です。

 そして、卵子にたどり着いた精子が卵子の中に入ると受精は成立します。

 受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら、卵管膨大部から子宮へ向かいます。

 そして、子宮にたどり着き、受精後5~6日目に胞胚(ほうはい)という状態になったところで、子宮内膜にもぐりこんで着床します。これにより妊娠が成立します。

3.ホルモンと妊娠の関係

  妊娠の成立には、ホルモンの働きが大きく関わっています。排卵子宮内膜の生育はホルモンによってコントロールされているため、ホルモン分泌が正常であることも妊娠をめざすには大切です。

 ホルモン血液によって運ばれ、脳にある視床下部(ししょうかぶ)や下垂体(かすいたい)などからの指令を卵巣に伝えたり、卵巣からの指令を子宮に伝えたりして、卵巣子宮などの働きを調整する役割があります。


視床下部と下垂体

 月経期に、脳にある視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモンが分泌されると、下垂体から卵胞の成長を促す卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されて、卵巣で原始卵胞が成長を開始します。

 卵胞が大きくなってくると、次に卵巣から卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され、子宮内膜が厚くなっていきます。

 卵胞が排卵できる状態に成熟すると、卵巣から視床下部に連絡がいき、今度は卵胞刺激ホルモンの分泌は抑えて、代わりに黄体化ホルモン(LH)を大量に分泌するように下垂体に指令を出します。

 これにより排卵が起こります。


 排卵後、卵胞は黄体となり、卵巣は黄体ホルモン(プロゲステロン)卵胞ホルモン(エストロゲン)を分泌します。

 この2つのホルモンによって、子宮内膜の発育が促進されてふかふかになり、受精卵が着床しやすい状態に整います。

 このようにホルモンの分泌は妊娠に大きく影響しています。

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第2章 不妊症の原因

 妊娠が成立するためには、上述した妊娠の一連の流れがスムーズに行われる必要があります。

 不妊症はこの過程のどこかにトラブルが潜んでいる場合が多く、女性に起きる原因と男性に起きる原因があります。

 一般に、排卵因子、卵管因子、男性因子の3つが不妊の3大原因で、それぞれ同じぐらいの割合と言われています。 その他に、子宮因子、年齢因子、免疫因子などがあります。

1.排卵因子

 排卵とは、成熟した卵子が卵巣の外に飛び出すことです。卵子がうまく育たない、あるいは、育っても排卵できないことを排卵障害と言います。

 そのほとんどは、無月経や月経不順というホルモンのアンバランスとなって現れます。

 排卵がきちんとおきているかは、基礎体温表である程度判断できます。通常、基礎体温のグラフは、排卵日を境に、前半は低温相、後半は高温相の二相に分かれます。


基礎体温表

 これが二相に分かれていない場合は、排卵がないことが疑われます。

 病院では、超音波検査や尿または血液によるホルモン検査により、排卵の有無を調べます。

 その結果、基礎体温表では二相に分かれていても、排卵がないことが判明することがあります。

 排卵障害を引き起こす原因は、卵胞刺激ホルモンや黄体化ホルモンなどの排卵を起こすホルモン分泌の乱れや、卵巣機能の低下などで、主な病気には多嚢胞卵巣症候群(たのうほうらんそうしょうこうぐん)や性腺刺激ホルモン分泌障害、高プロラクチン血症、黄体化非破裂卵胞などがあげられます。

 また、自律神経が女性ホルモンの分泌に深く関与しているため、自律神経の乱れ排卵障害を招くことがあります。ストレス、体重減少なども要因になることが多いと言われています。

 病院では一般に、排卵誘発剤を使って排卵を促す治療が行われます。薬が処方され、排卵が起きるか様子をみます。

 効果が見られない場合、注射薬が検討されます。ただし、注射薬は効き目が強く、過度に卵巣が腫れ上がる卵巣過剰刺激症候群になりやすいため注意が必要と言われています。


 では、排卵障害の原因となる主な5つの疾患についてお話しします。

 (1)多嚢胞卵巣症候群
 (2)性腺刺激ホルモン分泌障害
 (3)高プロラクチン血症
 (4)卵巣機能低下症
 (5)黄体化非破裂卵胞

(1)多嚢胞卵巣症候群(たのうほうらんそうしょうこうぐん)

 多嚢胞卵巣症候群は、排卵障害の中ではもっとも多い病気で、卵胞が卵巣の中で成熟できず、卵巣の皮質に小さな卵胞がたくさん残っている症状です。

 超音波検査で卵巣をみると、真珠のネックレスのような状態が観察され、ネックレスサインと呼ばれています。


ネックレスサイン

 また、黄体化ホルモンや男性ホルモンが過剰に分泌されることで、卵巣の外側の膜が厚くなり、ますます排卵しにくくなります。

 原因は解明されていませんが、複数の要因が重なって起きる病気と考えられています。

 自覚症状としては、月経不順や無月経、基礎体温表の乱れなどがあります。

 男性ホルモンが多く分泌されているため、肥満や多毛、肌荒れ、にきび、声の低音化などが起こることもあります。

(2)性腺刺激ホルモン分泌障害

 排卵は卵胞刺激ホルモンと黄体化ホルモンという2種類の性腺刺激ホルモンを卵巣が受け取ることで起こります。

 性腺刺激ホルモンは脳下垂体から分泌されますが、その分泌をコントロールしているのは脳の視床下部という部位です。


視床下部と下垂体

 この視床下部の機能が低下すると、排卵が起こりにくくなります。これが性腺刺激ホルモン分泌障害です。

 血液検査で血中のホルモン量を調べることで診断されます。

 無理なダイエットや強いストレスなどが引き金となって視床下部の機能が低下するのでは、と考えられていますが、そのメカニズムはまだ解かっていません。

(3)高プロラクチン血症

 プロラクチンは、乳汁分泌ホルモンとも呼ばれ、母乳の分泌をうながすとともに、卵巣に働きかけて排卵を抑制する働きがあります。

 出産後に脳下垂体から大量に分泌されるホルモンですが、何らかの原因で、産後以外のときに過剰に分泌されることがあります。

 高プロラクチン血症で、排卵がなくなったり、受精卵の着床を妨げたりします。

 乳汁の分泌がみられる人もいますが、胸が張る、無月経、月経不順などの症状にあらわれることがほとんどです。

 検査では血中のプロラクチン値を測って診断されます。

 強いストレスの他、ピルや胃潰瘍の薬、精神安定剤、血圧を下げる薬などの長期服用による副作用が考えられています。

 病院では、プロラクチンの分泌を調整する薬が使われています。また、ピルなどの薬の副作用が原因と診断されたときは、服用の中止も検討されます。

(4)卵巣機能低下症

 卵巣機能低下症とは、卵巣自体の機能が衰えることをいいます。

 卵巣の中には卵子のもとになる原始卵胞がたくさん詰まっていますが、その数が極端に少なると、排卵が起こりにくくなります。

 女性は加齢とともに卵巣機能が低下しますが、性成熟期の人にも起こる場合があり、若年性更年期障害と呼ばれることもあります。

 原因は不明です。自覚症状としては、月経不順や無月経があります。

(5)黄体化非破裂卵胞

 黄体化非破裂卵胞とは、卵子が成熟しているにも関わらず卵胞が破裂しないため、卵子が飛び出せない状態を言います。


黄体化非破裂卵胞

 基礎体温表では低温相と高温相の2層に分かれていても、実際は排卵が起こっていないということになります。

 自覚症状がなく、基礎体温も正常なことから発見されにくいことがあります。

 原因は解かっておらず、症状も毎月あるとは限りません。排卵がある月もあり、自然に治ることもあります。

 病院では、まずはタイミング法で様子をみたり、ピルを服用したりします。

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2.卵管因子

 卵管は卵子や卵巣と子宮をつなぐパイプの役割をする器官です。

 卵巣から飛び出した卵子は、卵管采に取り込まれ、卵管膨大部で精子を待ちます。

 そして、膣から入ってきた精子と結びついて受精卵が誕生し、細胞分裂を繰り返しながら子宮へ運ばれます。


卵管説明図

 卵管は、長さ約10cm、内径約1mm前後のとても繊細な管のため、内部で詰まりや癒着(ゆちゃく)が起きると精子や卵子が通れず受精できないことや、受精卵が子宮へ移動できないことがあります。

 卵管のトラブルは、不妊の30%~40%と言われています。

 卵管内部の幅が狭くなることを卵管狭窄(らんかんきょうさく)、完全に詰まってしまうことを卵管閉塞(らんかんへいそく)といいます。


 卵管狭窄や卵管閉塞を起こす主な原因は、卵管の炎症子宮内膜症です。

 卵管炎が進行すると卵管采にも炎症が及び、卵巣から飛び出した卵子を取り込めなくなる卵管采のピックアップ障害になることも少なくありません。

 また、卵管間質部卵管采の両方が閉塞し、卵管の中に分泌液などがたまって卵管が腫れてしまう卵管留水腫になることもあります。

 では、卵管にトラブルを起こす、卵管の炎症子宮内膜症についてお話ししたいと思います。

(1)卵管の炎症

 卵管が炎症を起こす原因には、クラミジア、淋菌、大腸菌、マイコプラズマなどの病原体による感染があります。

 特にクラミジア感染はほとんど自覚症状がないこともあり、炎症は膣から子宮内膜さらに卵管へと広がりやすいと言われています。
 
 クラミジア感染症自体は、抗菌薬を服用することで治りますが、後遺症で卵管にダメージが生じることがあります。

(2)子宮内膜症

 子宮内膜症は、内膜組織が子宮内壁以外の場所で増殖し出血を繰り返す病気です。

 子宮内膜症は卵巣にもできやすく、卵巣にできると炎症や癒着が卵管周囲まで広がり、卵管癒着や排卵障害を招くこともあります(卵巣チョコレート嚢胞(嚢腫))。

 年齢が高い場合や病気の程度によっては体外受精が検討されます。

 子宮内膜症の原因は、月経時に剥がれ落ちた子宮内膜を含む血液が、卵管の方に逆流して腹腔内に内膜組織が付着し増殖する説や、腹膜が内膜組織に変化する説などがありますが、いずれの説もまだ解明されていません。

 また、過去に虫垂炎などが原因で卵管炎の手術を受けたことがある人も、卵管周囲に癒着が起きている恐れがあります。

 検査では、子宮卵管造影検査や通水検査を行って卵管内の癒着や閉鎖がないかを調べます。

 卵管の詰まりが軽い場合、造影剤などが卵管内を通ることで、詰まりが解消されることもあります。

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3.子宮因子

 卵管内で精子と結合した卵子(受精卵)は、細胞分裂を繰り返しながら子宮へ運ばれます。そして、子宮内膜の中にもぐり込みます。

 これを着床といいますが、子宮になんらかの疾患があると、受精卵がうまく着床できないことがあります。

 ここでは、着床障害の原因となる主な9つの疾患についてお話しします。

 (1)子宮筋腫
 (2)子宮腺筋症
 (3)子宮内膜ポリープ
 (4)子宮奇形
 (5)子宮内膜癒着
 (6)子宮内膜が薄い
 (7)黄体機能不全
 (8)子宮内膜増殖症
 (9)子宮体がん

(1)子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)

 子宮はやわらかな筋肉の層からできています。

 子宮筋腫は子宮の筋肉に発生する良性の腫瘍で、40歳前後の女性の約30%の人にあると言われています。

 女性ホルモンの影響などが考えられていますが、はっきりした原因はまだわかっていません。

 自覚症状はほとんどありませんが、筋腫が大きい場合、月経量が増え、貧血になることがあります。


 子宮筋腫は筋腫が発生する場所によって3つに分類されますが、このうち妊娠の妨げになりやすいのは、子宮腔内まで突出する「粘膜下子宮筋腫」と子宮の筋層内にできる「筋層内子宮筋腫」です。

 とくに「粘膜下子宮筋腫」は子宮腔内まで突出するため、小さな筋腫でも受精卵の着床の邪魔になることがあります。

 筋腫があっても自然に妊娠できることが多いので、病院ではまずは様子をみます。

 ただし、大きな筋腫の場合や明らかに不妊の原因となっている場合は治療が検討されます。治療にはホルモン治療と子宮筋腫核出手術があります。

 ホルモン治療は女性ホルモンの分泌を抑えることで子宮筋腫の収縮を狙いますが、効果は一時的で不妊治療としてはあまり期待できないと言われています。

 子宮筋腫核出手術は、子宮を残して筋腫だけを取ります。

(2)子宮腺筋症(しんきゅうせんきんしょう)

 子宮腺筋症は、子宮内膜とよく似た組織が子宮の筋層にできる病気です。

 子宮内膜症の場合は子宮以外の場所に組織ができますが、子宮腺筋症は子宮にできます。

 本来は子宮の内側に増殖すべき子宮内膜が子宮の筋層に入り込んで増殖・出血するので、子宮の筋肉がかたく腫れ上がってしまいます。

 子宮腺筋症は20代後半~30代後半の女性に多い病気で不妊や初期流産を引き起こすこともあります。


 発生原因は、ストレスや免疫力の低下、冷えなど複合的なものと考えられていますが、詳しい原因はわかっていません。

 自覚症状として、強い月経痛や月経過多などがあります。

 病院での治療は、薬によるホルモン治療が行われますが、進行を抑えるだけで完全に治癒するわけではないと言われています。

 薬による効果が見られない場合は、手術でかたくなった子宮の筋肉を切除します。

 ただし、健全な筋肉との境目を見分けるのが難しいため、子宮腺筋症のすべてを取り除くことは難しいと言われています。

(3)子宮内膜ポリープ

 子宮内膜ポリープとは、子宮内膜の一部がポリープ(いぼ)状に増殖した良性の腫瘍です。

 ポリープが子宮を占拠してしまうと、受精卵が着床しづらくなることがあります。


 発生原因は、炎症や分娩、流産、女性ホルモンの影響などが考えられていますが、はっきりしたことはわかっていません。

 自覚症状として、月経期前後の不正出血があります。

 病院での治療は、子宮鏡検査で発見することができ、その場で切除することもあります。

(4)子宮奇形

 通常の子宮は洋ナシのような形をしていて鶏の卵ぐらいの大きさがあります。

 しかし、子宮鏡検査や子宮卵管造影検査などで子宮が生まれつき変わった形をしているのが見つかることがあります。

 形や程度によっては受精卵が着床しづらかったり、流産の原因となったりします。

(5)子宮内膜癒着(しきゅうないまくゆちゃく)

 子宮内膜癒着とは、子宮内膜が癒着して閉鎖し、受精卵が着床しづらくなった状態です。

 癒着が起こる原因は、子宮内の炎症流産などの手術で子宮内部が傷ついた場合などが考えられています。

 自覚症状としては、月経の量が極端に少なくなったり、月経期間が短くなったりすることがあります。

 病院での治療は、子宮鏡を使って癒着をはがす癒着剥離手術などが行われています。

(6)子宮内膜が薄い

 子宮内膜は着床後の受精卵を包み込むふかふかのベッドとなる組織で、卵巣内の卵胞が分泌する卵胞ホルモンの働きで、通常、排卵期には10mm以上の厚さになります。

 この子宮内膜の厚さが不十分な場合、着床しにくくなることがあります。


 原因には、排卵誘発剤の副作用がありますが、多くは不明です。卵胞ホルモンの不足や流産などの手術の後遺症も考えられています。

 病院では、ホルモン剤を使って子宮内膜の増殖を促したり、抗生物質で子宮内の炎症を抑えたりしながら、タイミング法で妊娠をめざす方法がとられています。

(7)黄体機能不全

 黄体ホルモンとは、排卵後に卵巣の黄体から分泌されるホルモンのことで、子宮内膜の成熟を促して、受精卵を着床させやすくします。

 この黄体ホルモンが十分に分泌されないことを、黄体機能不全といいます。

 黄体ホルモンが少なくなると子宮内膜が成熟せず、受精卵が着床しづらくなります。

 基礎体温表を見ると、高温期と低温期の区別がはっきりしない、高温期があっても短い(9日~10日以内)という特徴があります。


 黄体ホルモンの分泌は、脳の視床下部や脳下垂体によってコントロールされています。

 よって、視床下部や脳下垂体の機能が低下すると、黄体機能不全となることがあります。

 また、卵巣自体のトラブルで卵胞から黄体への移行が不完全になり黄体ホルモンが分泌されないこともあります。


 黄体機能不全が起こる原因については、明確なことはまだわかっていません。

 病院での治療は、黄体ホルモン剤を使ったり、排卵誘発剤を使って卵巣に働きかけ、黄体ホルモンの分泌を促します。

(8)子宮内膜増殖症

 子宮内膜増殖症とは、子宮内膜が厚くなりすぎる症状です。

 これは、子宮内膜の細胞分裂が異常にすすみ、本来の子宮内膜とは異なる状態になるため、受精卵が着床しづらくなります。


 月経不順やホルモンのアンバランス、脂肪分が多い食生活などが原因と考えられていますが、はっきりした事はわかっていません。
 
 子宮内膜増殖症は子宮がんの危険因子にもなると言われています。病院では掻爬(そうは)術で子宮内膜を掻き出したり、ホルモン薬で治療することがあります。

(9)子宮体がん

 子宮体がんは子宮内膜にできる悪性の腫瘍です。

 ごく初期の場合、病院では掻爬(そうは)術で子宮内膜を掻き出し、抗がん剤などの化学療法やホルモン剤による治療が行われています。

 がんの進行によっては子宮を全摘出することもあります。妊娠を望めなくなりますが、命にかかわることもあるので、適切な治療を受けることが大切です。

 子宮体がんは、閉経後の女性がかかることが多いと言われています。


 なお、子宮頚部にできる子宮頸がんは若い女性に増えています。

 初期のものなら子宮を全摘出することはほとんどなく、子宮頚部の切除だけで済むので、妊娠への影響はほとんどないと言われています。

 近年、ワクチンで7割近い子宮頸がんを予防できると言われていまが、妊娠への影響はまだわかっていないため、不妊治療中のワクチン接種は控えるのが望ましいと考えられています。

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4.抗精子抗体

 抗体とは、ウイルスや細菌などの外敵と結合してその動きを封じ込め、からだへの侵入を阻止する物質です。

 本来、女性のからだは精子に対して抗体をつくりませんが、まれに抗体をつくってしまうことがあります。

 不妊症に悩む女性の1~3%に見つかります。

 抗精子抗体があると、精子に抗体が結合して精子の動きを止めてしまうため、精子は卵管にいる卵子のところにまでたどり着けず、受精に至りません。

 
 抗精子抗体がつくられる原因については、今のところわかっていません。

 抗精子抗体が疑われる場合、血液検査で血中に抗精子抗体があるかを調べます。

 抗体には弱いものと強いものがあり、抗体が強い場合は自然妊娠がむずかしいので、病院では体外受精が検討されます。

 抗体が弱い場合は、タイミング法で様子をみて効果がないときは人工授精に進みます。

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5.年齢因子

 女性は、卵巣の中に一生分の原始卵胞(卵子のもとになる細胞)を持って生まれてきます。

 その多くは成熟せずに消滅し、生まれた時に約200万個あった原始卵胞も、月経が始まるころには20万~30万個になります。

 その後、毎月数百個ずつ減少して、45歳になるころには数千個まで減ります。

 女性が一生を通じて排卵する卵子の数はわずか500個ほどで、多くは成熟せずに消滅してしまうのです。


 原始卵胞の数が減るのと同時に、卵巣の老化が進むと、卵子の質も低下します。

 そのため、受精能力のある卵子を育て、排卵することが困難になります。

 一般に38歳以上になると、原始卵胞細胞の数が2万5000個以下になり、以降は急激に老化が加速します。

 そのため46歳以降で妊娠を望むのは難しくなると言われています。


 しかし、近年の研究で実年齢と卵巣年齢(妊娠しやすさ)は同じではないことがわかってきました。

 なかには、卵巣年齢が実年齢よりも若い人がいます。

 生活習慣を見直したり、鍼灸治療を受けることは、卵巣の若返りにとても効果的です。

 詳しくは、「第6章 東洋医学で診る不妊症の根本原因」「第7章 冷えとり不妊鍼灸ケア」をご覧ください。

 上記の下線部分をクリックしていただくと、ご覧になりたい章に移動します。

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6.男性因子

 不妊原因の多くは女性にあると思われがちですが、WHO(世界保健機構)によると、約半数は男性にあることがわかっています。

 そして、その約9割は、精子をつくる機能に問題のある精機能障害と言われています。

 これは、精巣で健康な精子が十分につくられていないため、精液中に元気な精子の数が少なくなっている状態です。

 精子が卵子にたどり着いて受精に至るためには、健康で活発な精子が十分な数いることが必要です。

 標準的な精液には、1mlあたり4000~8000万個の精子がいます。これより数が少なかったり、運動性が低い場合は、不妊の原因となります。


 病院の検査では、採取した精液中の精子の運動性奇形率などを調べます。

 軽い乏精子症精子無力症精子奇形症の場合、薬を服用して様子をみます。薬で改善されない場合は人工授精などが検討されます。

 一般的な基準は、1ml中の精子の数が、2000万個~3000万個の場合は人工授精、1000万個~2000万個は体外受精、1000万個以下は顕微授精です。


 では、造精機能障害を招く主な4つの疾患についてお話しします。

 (1)無精子症
 (2)染色体異常
 (3)精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)
 (4)精路通過障害

(1)無精子症

 精液中にまったく精子が見つからない場合を無精子症といいます。

 精巣で精子がつくられているにも関わらず、無精子症の場合、精子を輸送する精路に問題がある精路通過障害が疑われます。

 一方、精巣中に精子が非常に少ない、あるいは、まったく見つからない場合は、精巣機能に問題がある無精子症と診断されます。

 無精子症でも精巣中に少しでも精子がみつかれば顕微授精が可能です。

(2)染色体異常

 精子がうまく作られていない原因の1つに染色体異常があります。

 代表的なものは、性染色体のX染色体が通常よりも1つ多いクラインフェルター症候群です。

 男性ホルモンの分泌が少なくなり、精巣が小さい、乳房が女性のように大きいなどがみられ、乏精子症無精子症になりやすいのが特徴です。

 なお、染色体異常が起きる原因はまだ解明されていません。

 病院では、精液中に精子がある程度いる場合は、薬や人工授精、体外受精を試みます。

 それでも難しいときや精液中に精子がいない場合は、ほかの無精子症の人と同じように精巣の精子を使った顕微授精が検討されます。

(3)精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)

 精子の数が少なかったり、運動性が低かったりする場合、精索静脈瘤という病気が原因になっていることがあります。

 精索静脈瘤は男性不妊の約40%にあると言われています。

 静脈には血液の逆流を防ぐための弁がついていますが、何らかの原因で弁に不具合が生じて血液の流れが滞ると、静脈がこぶ状にふくらみ、やがて、滞った血液は精巣内に逆流してしまいます。


 通常、精子をつくるには、精巣は体温よりも2~3度低い温度が適温と言われています。

 精巣は熱に弱いため、体温が上昇すると精子をつくる働きが低下するからです。

 しかし、血液が逆流すると精巣内の温度が高くなるため精巣の働きが悪くなり、精子をつくることに支障が生じます。

 病院での治療は薬物療法や外科手術が行われます。手術しても良くならない場合は、人工授精や顕微授精が検討されます。

(4)精路通過障害

 精巣でつくられた精子は精巣のすぐ上にある精巣上体に送られてそこで成熟します。その後、精管を通って精嚢や前立腺の分泌液と混ざり、精液となります。

 ところが、精巣で精子がつくられていても、精子の輸送路である精路のどこかに問題があると精子が先に進めなくなり、精液中に精子がない状態になります。

  これを精路通過障害といい、無精子症の1つに分類されています。



 精路通過障害の症状には、閉塞性無精子症、精巣上体炎、逆行性射精などがあります。

 精路が完全にふさがっている、あるいは、狭くなっているため、精子が精路を通れずに無精子症になることを閉塞性無精子症といいます。

 原因は、生まれつき精管に問題がある場合や、精巣上体炎などの後遺症、事故による外傷などがあります。

 閉塞の程度によって、手術や顕微授精が検討されます。


 精巣上体炎とは、結核やクラミジアなどの感染症が原因で精巣上体に炎症が起こることをいいます。

 精巣上体に炎症が起こるとダメージを受けた部分がふさがってしまうことがあります。

 病院では抗生物質で感染症を治します。

 炎症が治まるとともに精巣上体の機能が回復することもありますが、精路がふさがったままの場合もあります。その時は、顕微授精が行われます。

 逆行性射精とは、精液が外にではなく尿道を逆行して膀胱に行ってしまう症状をいいます。

 原因はわかっておらず生まれつきのことが多いようです。

 病院では、精子を採取して、人工授精や体外受精が検討されます。

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7.自律神経

 現代ではストレスや生活習慣から起こる自律神経の乱れも、不妊症を招く要因の1つです。

 妊娠の成立を大きく左右する、排卵や子宮内膜の生育はホルモンによってコントロールされています。

 そして、このホルモンの分泌を調整する中枢は脳の視床下部にあります。

 視床下部には、ホルモン分泌の調節中枢だけではなく、自律神経をコントロールする中枢や怒り・不安感などの情動中枢も集まっています。

 しかも、3つの中枢は極めて近くにあり密接に連動していると考えられています。

 このため、自律神経の乱れが女性ホルモンの分泌に影響を及ぼし、不妊症や月経不順を起こすことがあります。


 自律神経とは、自分の意思に関係なく体の働きを調整する神経で、無意識にしている呼吸、発汗、体温調整、消化、睡眠などを司っています。
 
 そして、自律神経には副交感神経交感神経があり、この2つの神経がバランスよく働くことで健康は保たれています。

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 2つの自律神経は、副交感神経が血管を拡張して血行をよくし、交感神経は血管を収縮して血行を緩やかにするなど、正反対の働きをしています。

 また、昼に交感神経が優位になり活発に活動して、夜は副交感神経が優位になり休息モードになります。

 ところが、夜更かしが続いたり、悩み心配事などの精神的なストレスが続いたりすると、交感神経が過緊張に陥り、副交感神経の働きが抑制されてバランスを崩してしまい、体に様々な症状があらわれます。

 女性が、心因性のストレスや夜型生活から自律神経が乱れて排卵が止まってしまったり、男性がEDなどの性機能障害を起こしたり、造精機能が低下してしまうことがあるのは、このような理由からです。


自律神経について詳しくはこちらをクリックするとご覧いただけます。
→ 自律神経失調症・不定愁訴になぜ鍼灸治療がよいのでしょうか?

 

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第3章 原因不明不妊とは

 一般に、病院の不妊治療は、妊娠を妨げている原因(第2章でお話しした病気や症状)を、検査で見つけることからはじまります。
 
 原因を突き止められれば、妊娠に向けてその治療が検討されます。

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 しかし、病院で基本的な検査を受けても原因が見つからないことがあります。

 これを原因不明不妊(機能性不妊)といい、不妊に悩むカップルの10~35%が該当します。割合に開きがあるのは、施設によって検査内容に差があるためです。

 そして、数々の病気を含めた不妊症の原因の中で、原因不明不妊が一番多いと言われています。

 実は、不妊症の中で原因不明不妊が一番多いのです。


 病院では、通常、タイミング法や排卵誘発剤を使って様子をみます。効果があらわれなければ、人工授精、体外受精へと進んでいきます。

 しかし、「原因がわからないまま不妊治療を続けて、はたして妊娠できるだろうか」と不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 そこで、原因不明不妊とはどういうことなのか、もう少し詳しくお話ししたいと思います。


 原因不明不妊とは、「原因がない」のではなく、「検査では原因がみつからない」、「検査数値や画像では異常は見当たらない」ということです。

 つまり、「検査ではみつけられない原因がある」、「数値や画像にあらわれないものがある」ということです。


 そもそも、人のからだは機械とは違います。

 体調が良い日もあれば、なんとなく調子が悪いと感じる日もあります。清々しい気持ちで過ごしているときもあれば、イライラした気持ちのときもあります。

 からだの状態は、生活環境や人間関係、食生活などの影響を受けながら、日々変化しています。

 女性が、ストレスやダイエットから排卵が止まってしまうことがあるように、生殖機能の働きも生活習慣の影響をつねに受けています。

 ですから、機械の故障のように数値にあらわれないものもあるのです。


 では、「不妊症検査で、数値や画像にあらわせないもの」とはなんでしょうか?

 それは、そのヒトの身体に備わっている「妊娠力」です。


 ただ単にホルモンが分泌されれば、卵子がつくられ、排卵が起き、子宮内膜が育ち、受精卵が着床して妊娠するわけではありません。

 もし、そうであるなら、原因不明不妊はなくなり、不妊治療の妊娠率はもっと高くなることでしょう。

 生命が宿る妊娠のプロセスはとても複雑なものです。妊娠に向け複雑なプロセスをスムーズに進めるために必要な力が妊娠力です。

 そして、原因不明不妊とは、この妊娠力が低下してきている状態です。

 つまり、東洋医学でいう「未病(みびょう)」の状態と言えます。

 見た目は健康(病院の検査結果は異常なし)でも、妊娠する力が弱くなっているのです。
 

 では、なぜ妊娠する力が弱くなるのでしょうか?
 
 そこに、不妊症の「根本原因」があると、東洋医学では考えています。
 
 「第6章 東洋医学で診る不妊症の根本原因」で詳しくお話しいたします。

 上記の下線部分をクリックしていただくと、第6章に移動いたします。

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第4章 2人目不妊とは

 1人目はすんなりと妊娠できたのに、2人目はなかなか授からない。このようなケースを「2人目不妊」といいます。

 2人目不妊に悩む夫婦には、女性の卵管障害や、男性側に不妊の原因が見つかるケースがよくあるようです。

 卵管障害の場合、1人目の妊娠時は障害の程度が軽かったものが、時間の経過とともに悪化して、2人目の妊娠をむずかしくしていることがあると言われています。

 男性に原因がある場合も、1人目の妊娠以降、なんらかの病気やストレスなどが原因で、精子の状態が悪化したことが考えられています。

 また、病院で検査しても異常がみられない、原因不明不妊であることも多いと言われています。

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第5章 不育症(習慣性流産)とは

 妊娠しても流産や早産、死産を繰り返すことを不育症といいます。

 流産が3回以上続くことを習慣性流産といいますが、このふたつは同じようにとらえられています。

 不育症を起こす原因はさまざまで、免疫の異常からくるものや、染色体異常、ホルモン異常、子宮の形態異常、子宮頚管無力症、感染症などがあります。

 ここでは、不育症のもっとも多い原因である自己免疫異常と、同種免疫異常の2つについてお話ししたいと思います。

1.自己免疫異常

 自己免疫異常とは、自分のからだの一部を自分が攻撃する抗体ができる病気と考えられています。

 なかでも不育症の原因になりやすいのが、抗リン脂質抗体です。

 リン脂質とは細胞膜を構成する成分で、これを攻撃する抗体がつくられると、胎盤の中などに血栓ができやすくなり、流産の要因になります。

 抗リン脂質抗体が作られる原因は、現在のところまだわかっていません。

 血液検査で抗リンパ脂質抗体の有無を調べることで診断されます。

 病院の治療では薬で血栓を予防したり、抗体をつくりにくくする方法がとられています。

2.同種免疫異常

 女性のからだにとって、受精卵は自分とは異なる遺伝子を持った異物です。

 通常、からだは異物に対して拒絶反応を起こし、それを排除しようとします(免疫反応)。

 たとえば、風邪ウイルスが体内に侵入してきたときは、白血球などの免疫が働きウイルスを退治します。

 しかし、妊娠時には「免疫寛容(めんえきかんよう)」という反応が働き、受精卵や胎児を拒絶することはありません。

 ところが、この働きがうまくいかないことがあり、それが流産の原因になることがあります。

 これを同種免疫異常といいます。

 血液検査で夫婦ふたりのリンパ球の相性などをみて診断されます。

 母体の「免疫寛容」が働かない理由は、まだ解明されていません。

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 引用文献(第1章~第4章):赤ちゃんが欲しい人の本 西東社

第6章 東洋医学で診る不妊症の根本原因

 ここまで見てきましたように、不妊症の原因として、排卵因子、卵管因子、子宮因子、男性因子、年齢因子などがあげられますが、その背景には、多嚢胞性卵巣症候群や性腺刺激ホルモン分泌障害、卵巣機能低下症、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮内膜が薄い、黄体機能不全、抗精子抗体、無精子症、自律神経の乱れ、…など様々な病気や症状があります。

 しかし、不妊症を招くこれらの病気や症状の多くは未だ原因不明です。


 なぜ、排卵障害を起こす、多嚢胞性卵巣症候群や高プロラクチン血症…などになるのか? 

 なぜ、着床障害を招く子宮筋腫や子宮腺筋症、黄体機能不全…などになるのか? 

 なぜ、卵管閉塞などを起こす子宮内膜症を発症するのか? 

 なぜ、原因不明不妊(機能性不妊)になるのか?

 なぜ、不育症を起こす免疫異常になるのか? …など。

 不妊症を招くと言われている病気の発生原因は明らかになっていないのです。

 つまり、不妊症の「根本原因」は、これだけ進んだ西洋医学においても残念ながらまだわかっていません。


 一方、東洋医学では、不妊症の根本原因をどうみているのでしょうか?


 東洋医学では、昔から「冷えは万病のもと」といわれてきました。

 冷えは、本来みなさんの身体に備わっている「自己治癒力」を低下させてしまいます。

 自己治癒力とは、細菌などの外敵から身体を守る免疫力、傷などを治す修復力や細胞を新しく作り替える再生力、憂鬱や落ち込んだ気持ちから立ち直る復活力、自律神経のバランスを整える調整力、そして、新しい命を授かる妊娠力などをいいます。

 健康に暮らし、生命を育むために必要な力を総称して自己治癒力といいます。

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 この自己治癒力はとても素晴らしいものです。

 薬も病院もない時代から人々が生き延び、新しい命を授かってきたのは、ひとえにこの自己治癒力があったからです。

 では、自己治癒力についてもう少し詳しくお話しします。


●自己治癒力

 
 妊娠の成立には、規則正しい月経と排卵、ホルモン分泌が大きく関わっています。

 また、これらを司る中枢は脳の視床下部にあり365日休まずコントロールしています。

 そして、妊娠の一連の流れがスムーズに行われるには、力が必要です。

 ただ単にホルモンが分泌されれば、卵子がつくられ、排卵が起き、子宮内膜が育ち、受精卵が着床して妊娠するわけではありません。

 もし、そうであるなら、原因不明不妊はもっと減り、病院の不妊治療による妊娠率はもっと高くなることでしょう。
 
 卵巣に蓄えられている卵胞(らんぽう)を成熟する力、受精可能な卵子をつくる力、卵胞を黄体(おうたい)に移行する力、子宮内膜をふかふかに育てる力、健康で元気な精子をつくる力、ホルモンの分泌をコントロールする力、そして、着床した受精卵を育む力…など、これらすべての力が妊娠には不可欠です。

 どれか一つ欠けても妊娠は成立しません。

 これらの力が、東洋医学における「妊娠力(自己治癒力)」です。

 妊娠力(自己治癒力)は数値や画像では表せない、みなさんの身体に備わっている根元的な力です。

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 生命力を考えてみましょう。この先科学が発展し、人の臓器や筋肉、骨、皮膚、血液などすべて必要なものを人工的に作れたとします。しかし、それだけでは、人は絶対に生きていけません。

 健康な身体と「生命力」があってはじめて、生命活動を営むことができます。

 同様に妊娠も、卵巣や子宮が健康な状態で、ホルモンがバランスよく分泌され、妊娠力(自己治癒力)が働いてはじめて成立します。

 
 そして、卵巣や子宮、精巣を健康な状態に保っている力が、「再生力(自己治癒力)」です。

 私たちの身体は、約60兆個の細胞から成ります。卵巣や子宮などの内臓、骨や筋肉、皮膚、血液中の白血球や赤血球、卵子と精子も細胞から成ります。

 そして、細胞は、再生力(自己治癒力)によって毎日新しく生まれ変わっています。なんと、一晩で1兆個の細胞が作り替ると言われています。

 内臓は約1年ですべての細胞が新しくなります。もちろん、子宮や卵巣、精巣などの生殖器も日々新しい細胞に作り替えられています。

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 元気な細胞に生まれ変わることで、子宮や卵巣の機能は維持されています。

 もし、この再生力(自己治癒力)がなければ、細胞はどんどん老化し、子宮や卵巣の働きは弱まってしまうことでしょう。また、一度病を患った生殖器は回復せず、妊娠機能が低下したままになってしまいます。

 みなさんの身体には、子宮や卵巣、精巣を健康な状態に保つために、再生力(自己治癒力)という力が備わっています。


 私たちには「病気を予防して治す」という「免疫力(自己治癒力)」も備わっています。

 私たちの周りは細菌やウイルスなどの外敵でいっぱいです。

 しかし、普段は、外敵が体内に入ってこないように喉や鼻、生殖器の粘膜上で防御する機能が働いています。

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 万が一、体内に侵入されても白血球などによって外敵を退治して病気を治していくシステムがみなさんの身体には備わっています。

 これを「免疫力(自己治癒力)」と言い、普段、細菌やウイルスが侵入しないように粘膜上で防御したり、もし侵入されても白血球などの免疫システムが働くことで菌から体を守っています。

 さらに、ケガや手術などの傷も、自分で治癒する「修復力(自己治癒力)」を備えています。傷は、絆創膏(ばんそうこう)や消毒薬が治しているのではありません。

 修復力(自己治癒力)が治しているのです。
 
 細菌の感染症で子宮や卵管に炎症が起こった後、患部をきれいに治癒しているのも修復力(自己治癒力)の働きです。

 
 また、私たちには、自律神経というとても大切な神経もあります。

 自律神経は、体の働きを調整する神経で、無意識にしている呼吸、循環、消化、排泄、体温調整、睡眠などを司っています。

 女性ホルモンの分泌にも深く関わっています。

 自律神経の調節を司る中枢は、脳の視床下部というところにあり、2つの自律神経(交感神経と副交感神経)がバランスよく働くようにコントロールしています。

 そして、コントロールするには力が必要です。

 「調整力(自己治癒力)」とは、「自律神経をバランスよくコントロールする力」のことです。

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 もし、調整力(自己治癒力)がなければ、自律神経のバランスが一度乱れただけで、ホルモン分泌に影響を及ぼし不妊症になってしまう、ということにも成りかねません。

 一時的に自律神経のバランスが崩れたとしても、それを戻す力が皆さんの身体には備わっています。


 精神面でも憂鬱や落ち込んだ気持から立ち直る「復活力(自己治癒力)」があります。もし、これがなければ人は落ち込んだままです。

 脳の中では、神経伝達物質によって、神経細胞から神経細胞へさまざまな情報が伝達されます。

 「セロトニン」や「ノルアドレナリン」という神経伝達物質は、人の感情に関する情報を伝達する物質であることが分かってきました。

 そして、これらの物質の分泌が減少し、情報の伝達がうまくいかなくなることで、うつ病の状態が起こると言われています。

 復活力(自己治癒力)とは、科学的に言えば、「脳内の神経伝達物質である、セロトニンやノルアドレナリンをバランスよく分泌する力」のことです。

 一時的に落ち込んだとしても、自然回復できるのも、復活力(自己治癒力)がきちんと働くからです。


 このように自己治癒力は、心とからだの健康を保ち、赤ちゃんを授かり育んでいくために、なくてはならないとても大切な力です。

 これは、昔も今もかわることなく皆さんのからだに備わっている力です。

 では、なぜ不妊症になってしまのでしょうか?

●どうして不妊症になる?


 「冷え」は自己治癒力を低下させてしまいます。

 東洋医学で「冷えは万病のもと」と昔から言われてきたのはこのためです。


 近年、西洋医学の分野でも、「冷えが生殖機能の低下を招く」、「体温が1度下がると免疫力が30%低下する」などと言われるようになり、冷えが体に与える影響が科学的にもだんだんとわかってきました。


 鍼灸は、数千年にわたる治療の積み重ねの中で、冷えと病の成り立ちを東洋医学的に解明し、自己治癒力によって病から回復できることを明らかにしてきました。

 そして、その考え方と治療法は脈々と現代にまで受け継がれてきています。

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 人の体は、無理な仕事やストレス、人間関係、生活習慣などの要因により、気血(きけつ)の流れに滞りや偏りが起こります。

 そして、だんだんと体の芯に冷えが生じて自己治癒力は低下し、様々な症状があらわれます。

  この冷えを東洋医学では、「根元的な冷え」と呼び、不妊症根本原因と考えています。



 例えば、現代社会で増えている、ストレスから生じる「冷え」について考えてみましょう。

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 仕事や家事で無理をしたり悩み事などのストレスを抱えると、一時的に自律神経のバランスに偏りが生じます。

 交感神経が緊張して副交感神経の働きは抑制されて血管が収縮し、血流が悪くなります。

 血流が悪くなると、身体に「冷え」が生じてきます。

 なぜなら、体温は主に内臓でつくられ、血流にのって全身に運ばれているからです。

 このとき、休息をとったり気分転換などをして副交感神経の働きが優位になると、血管は拡張して血行は良くなります。

 やがて、「冷え」は補われ、調整力(自己治癒力)で自律神経のバランスは整います。

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 ところが、無理や悩み事を抱え続けると、交感神経が過緊張に陥り、「冷え」はますます強くなります。

 その結果、調整力(自己治癒力)は低下してしまい、自律神経のバランスは崩れてしまうのです。

 そして、自律神経の乱れがホルモンの分泌に影響を及ぼし、不妊症を招くことになります。 

 自律神経の乱れから起きる不妊症の根本原因は、「根元的な冷え」による調整力(自己治癒力)の低下なのです。



 また、「根元的な冷え」は、妊娠力(自己治癒力)も低下させてしまいます。

 妊娠の一連の流れがスムーズに行われるには、妊娠力(自己治癒力)が欠かせません。

 ただ単にホルモンや栄養が足りていれば、妊娠するわけではありません。
 
 妊娠する力(自己治癒力)があるからこそ、健康な卵子をつくり、排卵し、子宮内膜をふかふかに育て、そして、子宮内膜に着床した受精卵を育むことができるのです。


 また、卵巣や子宮、精巣が、しっかり機能する健康な状態であることも大切です。

 私たちの体の細胞は、再生力(自己治癒力)によって毎日新しく生まれ変わっています。

 卵巣、子宮、精巣など生殖器の細胞も日々作り替えられることで、妊娠する機能を保っています。

 再生力(自己治癒力)が弱まると、元気な細胞に生まれ変われなくなり、生殖器の機能が徐々に低下してきます。

 また、健康な細胞に生まれ変わるためには、新鮮な酸素と栄養が必要です。これを1つ1つの細胞に運んでいるのは血流(≒気血の流れ)です。

 ところが、体が冷えて血行が悪くなると、十分な酸素や栄養が届かなくなり、健康な細胞に再生されにくくなります。



 妊娠力や再生力(自己治癒力)の低下が軽度のうちは、病院で検査しても何の異常もみつらない原因不明不妊と診断されることもあるでしょう。

 しかし、これは数値にあらわれないだけであって、妊娠力や再生力(自己治癒力)が少しずつ低下しているのです。

 東洋医学でいう「未病」の状態、つまり、見た目は健康(検査では異常なし)でも、妊娠する力が弱ってきている状態と言えます。


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 さらに冷えが強くなり妊娠力や再生力(自己治癒力)の低下が進むと、卵胞が成熟できなくなる多嚢胞卵巣症候群や、卵巣機能が正常に働かない卵巣機能低下症、正常な精子が作られない無精子症などの病気や症状を招くことになります。



 卵管にトラブルを起こすことがある、クラミジア菌などの感染症も同様です。

 私たちは普段、ウイルスや細菌に囲まれていますが、鼻やのど、生殖器などにある粘膜上の免疫力(自己治癒力)が、外敵の侵入を防いでいます。

 一般に、クラミジア菌は感染力が弱いと言われており、たとえ、体内に侵入されても、白血球などの免疫力(自己治癒力)が菌を退治してやがて自然治癒すると言われています。

 ところが、「冷え」が生じると免疫力(自己治癒力)は弱まり、菌が体内に侵入してきて炎症が長く続くことになります。

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 さらに、修復力(自己治癒力)が低下してしまうと、炎症を起こした後の患部はきれいに回復せず、子宮癒着や卵管狭窄などを招くことになります。

 クラミジア菌などの感染症から起こる子宮癒着や卵管狭窄の根本原因は、「冷え」による自己治癒力の低下なのです。

 また、免疫寛容が働かず流産を起こしたり、抗精子抗体がつくられて精子を攻撃してしまうことも、免疫力(自己治癒力)が低下したことで、免疫システムが正しく働かなくなるために起こる、と考えられています。



 着床障害を招く子宮筋腫などの疾患も、「冷え」が原因です。

 東洋医学では、筋腫は「しこり」と診ます。しこりは、熱源・栄養源である「(けつ)」の流れが 長期間停滞することにより形成されていきます。 
 
 つまり、筋腫(しこり)は、熱の塊です。

 体温は血流によって全身に運ばれていることからも、血(けつ)が停滞することでできる筋腫は、熱の塊であることがわかっていただけると思います。

 では、なぜ筋腫(=熱の塊)が体内に形成されるのでしょうか? 

 それは、体の芯が冷えているからです。

 これ以上冷やさないように筋腫(=熱の塊)ができてしまうのです。

 月経のたびに出血を繰り返す子宮内膜症も「(けつ)」との関連が深い疾患です。

 卵巣に発症するチョコレート嚢胞(嚢腫)などの子宮内膜症も、体の芯の「冷え」が根本原因と考えられています。



 このように、「根元的な冷え」が生じると自己治癒力が徐々に低下し、その結果、原因不明不妊や不育症を招いたり、不妊症の要因になる病気や症状をひき起こすことになります。

 つまり、不妊症の根本原因は、「冷え」による自己治癒力の低下なのです。


 あらわれる病気や症状は、そのヒトの体質、生活習慣、生活環境などの背景により様々です。

 重要なのは、不妊症の根底には必ず「冷え」があるということです。


 そして、冷えは、仕事のし過ぎや過度のストレス、食べ過ぎや飲み過ぎ、あるいは、外傷などの要因が重なりながら、長い時間をかけて徐々に溜まってきます。

 冷えの多くは、日常生活から生じています。

まとめ

・みなさんの身体には、自己治癒力が備わっています。

・自己治癒力とは、生命を育み健康に暮らすために必要な力です。

・「冷え」が生じると自己治癒力が低下し、その結果、原因不明不妊や2人目不妊、不育症を招いたり、不妊症の原因になる病気を引き起こします。

・不妊症の根本原因は「冷え」です。

・「冷え」は、日常生活から生じ、時間をかけて溜まってきます。


こちらをクリックすると「冷え」についてさらに詳しくご覧いただけます→東洋医学における「冷えの本質」

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第7章 冷えとり不妊鍼灸ケア

 病院では、タイミング療法やホルモン剤、人工授精などの一般不妊治療、そして、体外受精・顕微授精、手術などの高度不妊治療など、西洋医学が得意とする治療が施され、妊娠に至る人がいます。

 一方、ホルモン剤をどんなに使っても、人工授精や体外受精(顕微授精)を行っても、なかなか赤ちゃんに恵まれない人がたくさんいます。

 また、不妊症の要因になっている病気を治療しても、妊娠によいと言われることを色々試しても、効果があらわれない方もいます。

 この違いはいったい何なのでしょうか?


 それは、そのヒトの自己治癒力の強さによるのです。


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●自己治癒力の強さ


 自己治癒力
(妊娠力や再生力)がしっかり働いているヒトは、自然に妊娠していかれます。

 自己治癒力の低下が軽度であれば、不足しているホルモンを補充したり、人工授精や体外受精などの高度医療を受けることで、妊娠の可能性は高まります。

 また、薬の助けを借りながら、病気からも上手に回復して、赤ちゃんを授かることができます。

 
 しかし、冷えが強まり、自己治癒力(妊娠力や再生力)がさらに減衰してしまうと、いくらホルモンを補充しても、健康な卵子がつくられなかったり、子宮内膜がふかふかに育たなかったりします。

 体外授精や顕微授精を行っても受精卵が着床できないこともあります。

 なぜなら、ホルモン治療や人工授精・体外受精・顕微授精などは、妊娠の成立を補助するものであって、不妊症の根本原因(=冷え)を解消し、自己治癒力を回復するものではないからです。


 ホルモン治療は、不足しているホルモンを薬で補充します。

 しかし、健康な卵子が作られ、子宮内膜がふかふかに育ち、受精卵が着床して妊娠が成立するか否かは、そのヒトの力、つまり妊娠力や再生力(自己治癒力)にかかっています。

 体外受精も、体外で卵子と精子を受精させ、受精卵(胞胚)を子宮に戻します。

 しかし、その先、受精卵が着床し妊娠が成立するか否かは、そのヒトの妊娠力(自己治癒力)にかかっているのです。

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 このように、ホルモン治療や体外受精などの不妊治療は、妊娠のプロセスの一部分を人の手で補助する医療です。

 もちろん、妊娠の可能性を高めてくれる素晴らしい医療です。

 しかし、自己治癒力(妊娠力や再生力)が低下してしまっては、医療の助けがあっても、妊娠の成立が難しいことがあります。


 また、不妊症を招く病気の治療も同様です。
 
 自己治癒力(免疫力、修復力)が低下してしまっていては、病気から上手に回復することは困難です。

 抗生剤でクラミジア菌を退治しても、子宮や卵管に癒着(ゆちゃく)などの後遺症が残ってしまうことがあります。

 子宮筋腫やチョコレート嚢腫などの手術を受けても再発してしまうこともあります。

 それは、根本原因(=冷え)が身体に残っているからです。
 

 ここまで、低下してしまった自己治癒力は、ご自身の努力だけでは回復が難しい場合があります。

 そんな時、鍼灸治療は自己治癒力がきちんと働くように手助けをします。

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●自己治癒力を高め妊娠を導く鍼灸治療


 東洋医学に基づく鍼灸治療は、はりとお灸で、気血のめぐりを良くして「冷え」をとり、低下してしまった自己治癒力の回復を促します。

 からだのすみずみに新鮮な血液が行きわたり、温かなからだになり、本来の自己治癒力(妊娠力や再生力など)が戻ってきます。

 卵巣、子宮、精巣に十分な酸素と栄養が届き、新しい元気な細胞に生まれ変わります。

 卵胞が成熟して質のよい卵子が育ち、子宮内膜はふかふかベッドのような厚さとやわらかさが保たれ、受精卵(胞胚)が着床しやすい環境が整います。

 精巣では運動性の高い精子がつくられるようになります。

 また、病気の治癒を促し、再発しにくい身体に改善されていきます。
 
 卵巣年齢(妊娠しやすさ)の若返りにもよい効果が期待できます。

 最近の研究で、実年齢よりも卵巣年齢が若いヒトがいることもわかっています。このような方たちは、自己治癒力(妊娠力や再生力)が強くしっかりと働いていると考えられます。

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 そして、妊娠のためには、心をリラックスすることもとても大切です。

 ストレスを抱えていたり、深く思い悩んでいると交感神経が過剰に働き、血管が収縮して体が冷えてきます。

 鍼灸は、血管の収縮・拡張をコントロールしている自律神経にもアプローチするので、交感神経と副交感神経のバランスが整い、血行が改善されてきます。

 また、自律神経が深く関与している、エストロゲンや黄体ホルモンなどの女性ホルモンがバランスよく分泌され、妊娠の可能性が高まります。

 近年、アメリカの研究で、鍼による皮膚刺激が知覚神経を通して、脳の視床下部に届き、自律神経系の働きを調整することが解かってきました。


 鍼灸治療がなぜ不妊症によいのか、科学的にもわかってきたのです。


 鍼灸治療は精神安定作用もあることも明らかになっています。

 鍼灸治療によりリラックス作用のあるエンドルフィンやエンケファリンなどのホルモンが分泌されることがわかり、注目されています。

 これらの働きにより、爽快感が感じられ、気持ちも前向きになると考えられています。

 心とからだが元気になる鍼灸ケアは赤ちゃんを授かるのにとても適した治療法です。

 妊娠しやすい温かいぽかぽかのからだをつくり、身心ともにリラックスしてください。

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 もちろん、病院で受ける不妊治療に鍼灸治療を併用すると、とても効果的です。

 東洋医学と西洋医学、それぞれ、赤ちゃんを授かるためにできることがあります。

 病院で施されるホルモン療法や体外受精などの不妊治療は、妊娠の成立をサポートしてくれる、すばらしい医療です。

 日本産婦人科学会の統計(2013年)によると、体外受精や顕微授精など病院で行われる不妊治療、1回あたりの妊娠率は全年齢平均で16.3%、40歳で13.7%と報告されています。

 そして、東洋医学に基づく鍼灸治療は、不妊症の根本原因(=冷え)をとり、自己治癒力(妊娠力など)を高める医術です。

 自己治癒力が回復すれば、病院で施されるホルモン療法や体外受精などの効果は大いに発揮され、妊娠の可能性はさらに高まります。


 原因不明不妊や2人目不妊の方、また、妊娠を妨げている病気や症状、不育症に悩まされている方…など、赤ちゃんを授かりたいと願う方が鍼灸院をおとずれ、多くの方が自己治癒力を回復することで妊娠されていきます。 


 はなもも鍼灸治療院では、「不妊症の根本原因(=冷え)を解消し、自己治癒力を高めて妊娠を導く」という根本治療を行っています。


 なかなか赤ちゃんに恵まれないとお悩みの方、年齢的なリミットが迫っている方、婦人科系疾患でお困りの方、ぜひ一度はなもも鍼灸治療院へご相談ください。

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第8章 赤ちゃんを授かりやすい身体になる方法

 妊娠しやすい温かい身体になるには、不妊症の根本原因である「冷え」を改善することがとても大切です。

 悩ましい「冷え」のほとんどは日常生活から起こります。現代人は、ストレスや食生活の変化、クーラーなどで身体を冷やしやすい環境にいます。

 冷えの原因を知り、温かいからだに改善していきましょう。

食事

 温かい身体をつくり、妊娠力を高めるには、なんといっても食事です。朝ごはんを食べずに一日をスタートさせると、体温が上がらず、身体が冷えやすくなります。偏食も代謝が悪くなり、冷えの原因になります。
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 毎回の食事を規則正しくとることが、妊娠しやすい温かい身体をつくる大前提です。

1.季節にあった食べ方

 西洋医学では、妊娠力をアップさせる栄養素をバランス良く摂ることが大切と言われています。タンパク質(卵、豚肉、魚)や鉄(アサリ、レバー)、ビタミンE(カボチャ、ナッツ)、亜鉛(カキ、ホタテ)、葉酸(菜の花、レバー)、ビタミンA(ほうれん草、うなぎ)、カルシウム(小魚、チーズ)などは、代表的な食材です。

 一方、東洋医学では、季節や体質にあった食事を摂ることで、病気などの予防や治療に役立ててきました。

 その食材が身体を温める作用、冷やす作用で分類し、季節や体質に応じて摂ることが健康につながるという考え方があります。

 夏野菜など冷やす作用のあるものを食べると、体内の熱を下げてくれます。暑い夏に新鮮なキュウリやトマトを食べれば、暑さがしのぎやすくなります。

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 寒い冬には、温める作用のある冬野菜を食べると、身体を温めてくれます。根菜類のゴボウ、ニンジン、大根など火を通した食材は身体が温まります。

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 昔は、旬の物を食することで、夏は暑さがしのげ、冬は冷えを予防できていたのです。

 ところが、現代では真冬でも夏野菜のサラダを食べることができます。このため、身体が冷えやすい食事になっていると言えます。

 しかし、トマトやナスなどの夏野菜も、煮込みやスープなどにすることで、身体を温める食材になります。

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 食材には、それぞれ大切な栄養素も含まれているので、夏野菜は身体を冷やすから食べないではなく、調理の工夫をし、季節にあった食べ方をして、冷えを解消しましょう。

 
(温性の食材=身体を温める作用)

カボチャ、ショウガ、ニンニク、ネギ、ニンジン、唐辛子、マグロ、イワシ、アジ、サバ、豚肉、牛肉、レバー、リンゴ、味噌、玄米など

(冷性の食材=体内の熱を下げる作用)

トマト、ナス、キュウリ、セロリ、レタス、アサリ、カキ、バナナ、スイカ、メロン、ナシ、白砂糖、小麦粉など

 
 ここで注目していただきたいのは、砂糖と小麦粉です。

 砂糖の原料のさとうきびは、南の地方で採れます。南方で採れる食材には、身体の熱を下げる作用のものが多くあります。

 砂糖もその1つで、ケーキやチョコなど甘い食べ物には冷やす作用があるので、食べ過ぎには十分注意してください。楽しみとしてほどほどに食べるのが良いでしょう。

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 そして、もう1つは小麦粉です。近年、お米をあまり食べずに、パンやパスタを主食としている人が増えてきています。

 これらも体内の熱を下げる作用があるので、毎日、主食とすることはお勧めできません。しかし、最近はおいしいパン屋さんやパスタ屋さんもたくさんあります。

 甘い物と同様に、時々楽しみで食べるのが良いでしょう。

 
 このように食材には、それぞれ働きがあり、大切な栄養素があります。何か1つの食材で体質改善できるということはないのです。

 旬の物を中心に、色々な食材をバランス良く食べて、妊娠しやすい温かい身体をつくりましょう。

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2.冷たい飲食物

 アイスや冷たいジュースなどは、暑い夏にはとてもおいしいですが、摂り過ぎには注意してください。とういうのも、胃腸が消化・吸収しやすいものは体温よりも高い飲食物だからです。

 温かい飲食物は胃腸にやさしく、消化がスムーズですが、逆に冷たい物は胃腸の温度が下がり、消化吸収が妨げられます。

 さらに、飲食物の温度を体温と同じ位にしなければ消化吸収されにくいため、温度差が大きいほど余分なエネルギーが消化に使われることになります。

 つまり、冷たい飲食物を摂ると、自分自身のエネルギー(熱)が使われるため、身体は冷えるのです。

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 さらに、冷たい飲食物は胃腸の血管を流れる血液を冷やしてしまいます。冷えやされた血流は全身をめぐり、結果的に体全体が冷やされてしまうのです。

 

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いきすぎた労働やストレス

 今の時代、仕事、家事、人間関係など日々の生活の中でストレスを感じない、ということは難しいことだと思います。

 もちろん私たちには、そのようなストレスに対する抵抗力も忍耐力もありますが、いくらその能力が高くても、毎日無理を続けていれば、やがて身体を壊してしまいます。

 私たちの身体は、忙しかったり、悩み事や人間関係などによるストレスを受けると、自律神経の交感神経が緊張して、脈拍を増やして血圧を上昇させます。

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 ある程度のストレスの下では、血流が増えて血行も良くなってよいのですが、いき過ぎた時が問題なのです。

 いき過ぎると血管の収縮が徐々に強くなってくるため、血流障害がおこり、身体が冷えてきます。

 活発に生きている人たちは、非常にはつらつとしていますが、限度を超えると身体は冷え、だんだん元気がなくなってきます。

 また、脳の視床下部にある女性ホルモンの調節中枢は、怒り・不安などの情動中枢と極めて近くにあるので、ストレスによるイライラは女性ホルモンの分泌に影響することがあります。

 「無理な生き方心の苦悩が冷えを招き、妊娠力の低下につながる」ということを理解し、限度を超えない生き方をしましょう。

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生活環境 ~エアコン~

 熱中症対策としてとても大切ですが、エアコンの効かせ過ぎは身体に負担をかけることがあります。

 温度を下げ過ぎた部屋に長時間いると、体の表面から冷えてきます。お仕事などで、冷えた部屋と暑い屋外を出たり入ったりしていると、体温調節を司る自律神経がだんだんとみだれてきます。

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 そして、自律神経の乱れは、妊娠に大きく関わる女性ホルモンの分泌に影響することがあります。

 自律神経を司る中枢は、脳の視床下部というところにあります。そして、女性ホルモンの調節中枢や怒り・不安などの情動中枢もここに集まっているのです。

 しかも、これらの中枢は極めて近くにあり、密接に連動していると言われています。

 このため、女性ホルモンの分泌は、自律神経情動(イライラ、不安感など)の影響を受けやすいのです。


 エアコンは熱中症対策としてとしてとても大切ですが、効かせすぎると身体が冷え、自律神経が乱れ、不妊を招くことになります。

 ホルモン分泌や自律神経の働きなど、身体の機能に負担をかけないように、エアコンは上手に利用しましょう。

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 このように私たちは、冬の寒さだけではなく、生活環境から起こる冷えにもさらされています。

 外気による冷えは、足元や首などから入りやすいと言われています。普段から足元、首回りなどを保温することも大切な冷え取り対策です。

 

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外気による冷え対策

 外気は皮膚を通して、細かな血管を流れる血液から熱を奪います。

 特に足元から冷えてきます。冷たい空気は下に、温かい空気は上に集まりやすいためです。

 暑い夏でもクーラーの効いた部屋では同じことが言えます。また、足はムレやすいため余計に冷えやすいので注意してください。

1.シルクの5本指靴下

 5本指靴下は指を1本ずつ包んで足を保温し、血行不良の解消や冷えによるトラブル防止に効果的です。

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 そして、シルクは保温性と吸排出性に優れ、冬は温かく、夏は湿気を放出し、肌を温かく爽やかに保ってくれます。さらに、シルクは体内の毒素や老廃物を排出すると言われています。

 1つ注意してほしいことですが、夜寝るときは、靴下は極力履かないように心がけてください。寝ている時も体温調節機能は休まず働いています。しっかりと自律神経を働かせることも大切です。

2.足首を保温

 レッグウォーマーで足首を保温することも効果的です。足首からも冷えは入りやすいと言われています。

 薄手の物でよいので、締め付け感が少ないものを選んでください。締め付けが強いと、血行不良となり逆効果です。

3.マフラーで首を保温

 冬、外出時にはマフラーなどで首を寒さから守るとよいです。冷えは首からも入ってきます。夏でもクーラーの効いた部屋では、ネックウォーマーなどを使うと良いでしょう。

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 首には、「風池」「風府」など「風」がつくツボや、首の下方には「風門」と呼ばれる、風邪の治療に使われるツボがあるほどです。冷やさないように、保温をこころがけましょう。

4.腹巻きで内臓を保温

 腹巻きは昔からある、優れた冷え取り法です。

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 寝ている時など、安静時にも熱を作りだす内臓を冷やさないことは、とても大切です。締め付けがなく、汗をかかない薄手のものでよいので、ぜひ一度試してみてください。

まとめ

 このように、私たちは飲食物、ストレス、エアコンなど冷えやすい環境の中で日々生活しています。

 冷えは昨日今日でたまるものではなく、長い時間をかけて徐々に溜まってきます。知らず知らずのうちに身体の芯は冷えてきます。

 しかし、本来、私たちの身体には熱を作りだし、温かい身体を保つしくみが備わっています。

 日常生活を見直して冷えを解消し、身体に備わっているしくみをきちんと働かせ、妊娠しやすい温かいからだにしていきましょう。

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♪ 季節にあった食事
♪ 夏野菜は調理の工夫を
♪ 冷たい飲食物、甘い物は控えめに
♪ シルクの5本指靴下、ネックウォーマー、腹巻きで冷え取り対策
♪ 限界を超えない生き方

そして・・・毎朝起きたらまず、温かいお白湯(お湯)を一杯飲むことをお勧めします。続けていると、だんだんと身体のすみずみまで温まるのを感じるようになるでしょう。

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第9章 不妊症に効果的なツボ

 不妊症に効果的なツボの中から、代表的なツボを紹介します。

1.中極(ちゅうきょく)

 身体の中心線上で、おへその下4寸のところに中極のツボがあります。おへそと恥骨上端の間を5等分して、その一つを1寸とします。目安は、おへその下へ指5本分幅ほど下がったところです。
 中極の説明図
 中極は、不妊症以外にも婦人科系の症状に良く効き、月経不順(生理不順)、月経痛(生理痛)、子宮筋腫、子宮内膜炎にも使われます。また、ED・性的機能障害、夜尿症などにも有効です。

2.関元(かんげん)

 身体の中心線上で、おへその下3寸のところに関元のツボがあります。おへその下へ指4本分幅下がったところです。
 関元の説明図
 関元という名前は、健康の元である元気に関わる重要なツボ、ということを意味しています。応用範囲のとても広いツボで、不妊症をはじめ、月経痛(生理痛)、月経不順(生理不順)、子宮筋腫、頻尿、冷え症などにも効果的です。

3.気海(きかい)

 身体の中心線上で、おへその下へ指幅1本半分ぐらい下がったところに気海のツボがあります。
 気海の説明図
 ツボの名前は気の海を表わし、元気、精力の集まるところです。子宝、ED・性的機能障害などにも効果的です。

4.子宮(しきゅう)

 中極から指4本分幅横にいったところに、子宮のツボがあります。
 子宮の説明図
 ホルモンバランスを整えると言われており、不妊症、月経不順(生理不順)などに効果的です。

5.三陰交(さんいんこう)

 三陰交のツボは、足の内くるぶしから指幅4本分上がった骨際にあります。

三陰交の説明図
 婦人科系のツボとしてとても有名です。不妊症、月経不順(生理不順)、月経痛(生理痛)、冷え症、更年期障害の治療をはじめ、逆子や安産の灸にも使われます。

6.照海(しょうかい)

 照海は、内くるぶしの突起の頂点から、親指幅1本分下がったところにあります。押すと痛みを感じます。
 照海の説明図
 不妊症をはじめ、婦人科系の疾患、とくに月経にともなう症状に効果があるツボです。

7.血海(けっかい)

 血海のツボは、膝蓋骨の内側端を指幅3本分ぐらい上がったところにあります。

血海の説明図
 血の道に関する症状を治すツボです。血の滞りを取り除き、血液循環を良くしてくれます。女性特有の月経から起こるいろいろな症状によく効きます。



 はなもも鍼灸治療院では、身体にたまった冷え(=不妊症の根本原因)をとり、妊娠しやすい温かいからだに整えます。そのうえで、不妊症のツボにお灸を行っています。

 冷えをとることでより効果的にお灸が作用します。

 また、冷えが解消されることで月経痛(生理痛)、月経不順(生理不順)など婦人科系の悩ましい症状も改善されます。

 赤ちゃんを授かりたいとお望みの方、ぜひ一度はなもも鍼灸治療院にご相談ください。

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