だれでも簡単にできる腹式呼吸のやり方

だれでも簡単にできる腹式呼吸のやり方

 近年、呼吸法による健康づくりが話題になっています。この呼吸法の基になるのが、気功などで行われてきた腹式呼吸です。

 東洋医学で昔からからだによいと言われてきた腹式呼吸が、注目されるようになりました。ここでは、だれでも簡単にできる腹式呼吸のやり方をお話します。

腹式呼吸とは

 まず大きく息を吸ってみてください。このとき多くの方は胸がふくらみ、肩が上がります。これは胸式呼吸といいます。

 次に、下腹をふくらますように意識して息を吸ってみてください。肩は上がらず、お腹や脇腹に力が入っているのがわかると思います。これが腹式呼吸です。

 もう少し詳しくお話しすると、肋骨を広げ胸をふくらませて息を吸うのが胸式呼吸、肋骨はできるだけ広げないでお腹をふくらませて息を吸うのが腹式呼吸です。

 私たちは、普段、胸式呼吸と腹式呼吸の両方による胸腹式呼吸をしています。安静時は主に腹式呼吸をしています。お腹に手を当ててみてみてください。呼吸に合わせてお腹が少し膨らんでいるのではないでしょうか。

 私たちは、いつも無意識に腹式呼吸を行っていますが、健康のために行う腹式呼吸は意識的に行います。そのやり方はいろいろありますが、ここではだれにでもできる簡単な方法をご紹介します。

だれでも簡単にできる腹式呼吸のやり方

 基本は「鼻で息を吸い、口でゆっくりと吐くこと」です。

①背中をまっすぐにのばします。イスに座る、寝る、立つ、どの姿勢でも結構です。

②下腹に力を入れるような感じでお腹をふくらませながら、鼻で大きく息を吸います(約3秒かけます)。このとき、肩を上げないように意識します。

③下腹の力を抜くような感じでお腹全体をひっこめながら、口でゆっくりと息を吐きます。息を吸うときの倍の時間(6秒以上)かけて、肺の空気を全部吐きだすつもりで、ゆっくりと吐くことが大切です。腹式呼吸のイメージ画像

腹式呼吸をするときのポイント

 腹式呼吸のポイントは「ゆっくりと吐く」ことです。簡単ですがとても重要です。

 腹式呼吸が難しいという人は、「息をゆっくりと吐く」ことに集中するだけでも効果的です。

 なぜなら、ゆっくり息を吐くことで副交感神経が優位になり、自律神経のバランスが整うからです。腹式呼吸の持つ大きな効果は、意識的に副交感神経を優位にできることです。自律神経のバランスが整うと、からだにいいことが起こります。

 日常生活で気づいたときに、この呼吸法を1分程度おこなうとよいでしょう。イライラしているときや体調がすぐれないとき、腹式呼吸を意識するのも効果的です。慣れてきたら10分程度続けてみてください。

腹式呼吸の注意点

 腹式呼吸は正しいやり方で行えば健康にとってよいのですが、誤った方法で行うと「偏差(へんさ)」を起こすことがあります。

 「偏差」とは東洋医学の言葉で、呼吸法や瞑想などを間違った方法で行った場合に、からだにあらわれる何らかの症状のことを言います。

 呼吸は本来、無意識にすることが自然ですが、腹式呼吸は意識的に行うことで自律神経にアプローチします。なので、腹式呼吸をやりすぎると、自律神経が余計に乱れて頭痛やめまい、不眠などの「偏差」を招くことがあります。長時間続けたり、一日に何回もするようなことは控えましょう。

 どんなに良いことも過ぎれば逆効果です。東洋医学にはこれを言い表す、「中庸(ちゅうよう)」という言葉もあります。「中庸」とは「ほどほどが良い」という意味です。

 腹式呼吸も適度に行い健康維持に役立てましょう。

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