排卵から着床までのプロセス
ここでは、排卵から着床までの妊娠のプロセスについてお話します。妊活に役立つ基礎知識を確認しておきましょう。
排卵と月経
妊娠の成立には、月経(生理)と排卵が大きくかかわっています。女性ホルモンの働きにより、月経と排卵が約1か月のサイクルで起きています。
月経は、妊娠に備えて厚く育った子宮内膜が、妊娠しなかったときにはがれて、体外に排出されることで起こります。
月経が起こっているころ、卵巣では次の排卵に備えて卵胞(らんぽう)が準備をします。
卵巣に蓄えられている原始卵胞(げんしらんぽう)のうちの十数個がホルモンなどの働きで成長し、このうち一番大きく育った卵胞(=主席卵胞)だけが残り、ほかの卵胞は消滅します。
主席卵胞(しゅせきらんぽう)は、月経から約2週間かけて20mmほどに成熟します。そして、主席卵胞の中の卵子が腹腔内(お腹の中)に飛び出します。これが排卵です。
卵巣に残った卵胞は、黄体(おうたい)という組織に変化します。それに伴い子宮内膜は厚く、やわらかくなり、妊娠に備えます。
一方、妊娠しなかった場合は、黄体はしぼみ、子宮内膜がはがれおちて、排卵から約2週間後に再び月経が起こります。
この約1か月のサイクルを月経周期と呼びます。赤ちゃんを望む人は、月経がくることを残念に思うかもしれませんが、規則正しい月経は、からだが妊娠の準備をしている証です。
*原始卵胞から主席卵胞(成熟卵胞)に成長するまでに、およそ6ヶ月かかると考えられています。
排卵から受精・着床まで
受精とは、女性の卵子と男性の精子が出会うことです。
腹腔内に排卵した卵子は、卵管采(らんかんさい)に取り込まれて卵管に入り、卵管膨大部(らんかんぼうだいぶ)で精子を待ちます。
一方、性交により膣内に入った数千万~数億個の精子は、子宮を泳いで卵子が待つ卵管膨大部に向かいます。卵管にまでたどり着ける精子は数百個です。
そして、卵子にたどり着いた精子が卵子の中に入ると受精は成立します。
この時点ではまだ妊娠ではありません。
受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら、5~6日目かけて卵管膨大部から子宮へ向かいます。
子宮にたどり着き、胞胚(ほうはい)という状態になったところで、子宮内膜にもぐりこんで着床します。これにより妊娠が成立します。
受精から着床までおよそ1週間とされています。

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