マタニティブルー
産後、なんとなく気持ちが落ち込んだり、悲しくなったり、不安な気持ちになることを、マタニティブルーといいます。現在、このような症状に悩まされている人や、出産後、ならないか心配という妊婦さんもいるのではないでしょうか。
ここでは、マタニティブルーの根本原因と鍼灸治療についてお話します。
マタニティブルーとは
産後3日~10日に発症する、一過性の情緒不安定をマタニティブルーと呼びます。出産した人の30%~50%にみられる生理的な変化で、いわゆる精神疾患とは異なります。
妊娠中に分泌されていた胎盤ホルモン(女性ホルモン)は、出産後、急激に減少します。ホルモンバランスが大きく変わることで、精神面に影響があらわれると考えられています。
個人差があり、症状の重い人から軽い人まで様々です。マタニティブルーが悪化すると、精神疾患の1つである産後うつに移行することがあります。
マタニティブルーの鍼灸治療
西洋医学では、ホルモンバランスの変化がマタニティブルーの原因とされていますが、東洋医学では、もう一歩踏み込んで「根本的な原因」を考えます。
まず、「なぜホルモンバランスの変化で、マタニティブルーになる人とならない人がいるのか」というところに着目します。
胎盤ホルモンの変化は、出産後、すべての人に起きるわけで、もし、ホルモンバランスが原因であるなら、全員がマタニティブルーになるはずです。
でも、実際には、50%~70%の人はなりません。ということは、ホルモンバランスは、マタニティブルーを招く要因(きっかけ)であって、根本的な原因は別にあるはずです。
では、根本原因は何なのか、紐解いていきましょう。
女性のからだには、本来、妊娠・出産に伴っておきるホルモンバランスの変化に適応できる機能(力)、つまり、「適応力」が備わっています。
出産後、順調に回復していく人は、適応力がしっかりと働いているからです。
でも、適応力が低下してしまっている人は、急激なホルモン変化についていけず、心身に何らかの影響があらわれます。特に産後は、慣れない育児で悩むことも多く、精神面に影響があらわれやすくなります。
では、なぜ適応力は低下してしまうのでしょうか。そこにマタニティブルーの根本原因は潜んでいます。
当院で行っている東洋医学に基づく積聚治療(しゃくじゅちりょう)には、「病の原因は冷えに帰着する」という基本理念があります。「冷えは万病の元」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
からだに冷えが生じると、本来、からだに備わっている様々な機能が低下してしまいます。この冷えを「根元的な冷え」と呼び、病の根本原因と考えています。
出産は、女性にとって一生の大仕事です。
分娩時の出血や激しい精気(エネルギー)の消耗により、一時的に強い冷えが生じます。実際、当院を訪れる産後の方にお話を聞くと、「出産直後はとても寒かった」と言います。
この冷えの影響で、からだの「適応力」は一時的に低下してしまいます。この時、しっかり休養をとり、保温に努めれば、冷えは解消され適応力は自然に回復します。
でも、この時期に無理をすると冷えが身体の芯に残り、適応力はなかなか戻ってきません。すると、ホルモンバランスの変化に心身が耐えられず、やがてマタニティブルーを招くことになります。
つまり、根本原因は「冷え」にあるわけです。
はなもも鍼灸治療院では、「根本原因を解消すれば適応力は回復し、マタニティブルーは快方に向かう」という理念を持って鍼灸治療を行っています。
鍼とお灸でからだのツボを優しく刺激することで、気血のめぐりを良くします。だんだんと冷えが解消され、適応力は高まってきます。
特にお灸は効果的です。お灸を施すと、皆さん気持ちが良いと言います。これは、からだの芯が冷え、熱を必要としているからです。
自分が感じている以上にからだは冷えています。
マタニティブルーでお悩みの方、また、予防を希望する妊婦さん、ぜひ一度、はなもも鍼灸治療院にご相談ください。

ぜひご活用ください。
はなもも鍼灸治療院は、千葉県の「子育て応援! チーパス事業」に協賛しています。

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