妊婦の坐骨神経痛

妊婦の坐骨神経痛

 坐骨神経痛に悩む妊婦さんは意外といます。単なる腰痛だと思っていたら、坐骨神経痛だったという人も。

 もしかしたら、この痛みは坐骨神経痛かもしれない、と不安に思っている方もいるのではないでしょうか。

 そこでここでは、妊婦坐骨神経痛はどんな症状で、どうして生じるのか、当鍼灸院ではどのような施術を行っているのか紹介します。

坐骨神経痛とは

 坐骨神経は、腰からお尻、太ももの裏、足先にかけてつながっている長い神経です(下図)。坐骨神経の図

 人体で最も太い神経で、鉛筆ぐらいの太さがあります。そのため、他の神経と比べて圧迫などの影響を受けやすい神経です。

 坐骨神経の通り道で、何らかの障害が生じると痛みなどの症状が引き起こされます。

 これを坐骨神経痛と呼びます。

どんな症状?

 代表的な症状は痛みです。

 どのような痛みか妊婦さんに尋ねると、「ジンジン」とか、「チクチク」とか、「ズキズキ」といった表現を聞きます。

 締めつけ感や重だるさ、痺れ(しびれ)を訴える妊婦さんもいます。

 中には、だんだんと痛みが強くなり、歩くことや椅子から立ち上がることが困難になったという人も。

 さらに酷くなると、立っていることが辛かったり、座っているだけで痛んだりといった状態になり、日常生活に支障が出る人も少なくありません。

 痛くて眠れない、と言う妊婦さんもいます。

 妊娠中に起こる腰痛の多くは筋肉の痛みなので比較的改善しやすいですが、坐骨神経痛は神経が障害されるので、何も対策を施さないと症状がだんだん強くなり長引くことがあります。

症状はどこに現れる?

 坐骨神経痛が現れる場所は、腰やお尻、股関節、太ももの裏側、ふくらはぎ、脛(すね)、足などです(下図)。神経の通り道のどこで障害が起きているかによって個人差があります。坐骨神経痛が現れる場所の図

 部分的に症状が強く出ることもあれば、お尻から足全体の広範囲に出る場合もあります。

 痛い場所を特定できる人もいれば、いったいどこが痛いのかよくわからないと言う人も。

 また、坐骨神経は左右両方にあります。ですから、片側だけに症状が現れることもあれば、両側に現れることもあります。

いつごろから現れる?

 坐骨神経痛は妊娠後期(28週以降)の人に多いですが、お腹が大きくなり始める妊娠6か月(20~23週)あたりから訴える妊婦さんもいます。

妊婦の坐骨神経痛の原因

 通常、坐骨神経痛は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、すべり症などの病気が原因になります。

 しかし、妊婦さんの場合はこれとは異なり、次のような原因で起こります。

1.姿勢の影響

 お腹が大きくなると、からだ全体のバランスをとるために、どうしても腰を反る姿勢になります。

 腰を反る姿勢は、坐骨神経が圧迫されて痛みが誘発されやすくなります。

2.リラキシン(女性ホルモン)の影響

 妊娠中は、「リラキシン」と呼ばれるホルモンが分泌されます。その作用で骨盤の靭帯が緩み、赤ちゃんの成長に合わせて骨盤が広がります。

 広がった骨盤や大きくなったお腹を支えるために周辺の筋肉が過緊張し、そのすぐそばを通る坐骨神経が刺激されて症状が引き起こされます。

3.梨状筋の緊張(梨状筋症候群)

 特に、梨状筋と呼ばれるお尻の筋肉が緊張して固くなると、その隙間を通っている坐骨神経が圧迫されたり引っ張られたりすることで痛みを生じます。

 妊娠中の坐骨神経痛で最もよくみられるケースです。梨状筋の間を通る坐骨神経の図

 妊婦さんに生じる坐骨神経痛の多くは上述したようなパターンですが、稀に腰椎椎間板ヘルニアなどの病気が潜んでいる場合もあります。何かおかしいなと思ったら、病院でみてもらいましょう。

自分でできる対処法

 1.妊婦さんが自分でできる対処法としては、「正しい姿勢を心がける」「長時間同じ姿勢をとらない」「安静にしている」、といったことがあげられます。

 軽いストレッチもありますが、神経が損傷している場合はやりすぎると悪影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。

 2.蒸しタオル等で患部を温めたり、温浴したりすると痛みが和らぐことがあります。ただし、温めて痛みが増強する場合は、中止してそっとしておきましょう。

 3.仰向けに寝ると痛い、という妊婦さんは両膝の下にクッションを入れて膝を少し曲げる態勢をとります。緊張した筋肉が緩み、痛みが和らぎます。

 それでもまだ痛い場合は、横向きに寝て腰に負担をかけないようにします。脚を曲げ、膝と膝の間にクッションなどを挟むと楽になります。さらに、敷き布団とお腹の間にも挟むといいでしょう。

 クッションの代わりに、バスタオルを畳んで丁度いい高さに調節して使うのもおススメです。

 4. どうしても鎮痛剤シップを利用する場合は、必ず医師に処方してもらいましょう。

 飲み薬や貼り薬の中には、妊娠中は避けた方がいい成分が含まれているものもあります。自分の判断で市販品を買って使うことは止めましょう。

妊婦の坐骨神経痛の鍼灸治療

 一般に、妊婦の坐骨神経痛は、姿勢や筋肉の過緊張によって神経が刺激されることで生じると考えられていますが、当鍼灸院ではもう一歩踏み込んでその病態を捉えています。

 妊娠すると女性のからだには大きな変化が起こります。お腹は大きくなり、骨盤も広がります。

 誰でも体形が変われば、当然、それまで以上の負担が筋肉や神経にかかります。骨盤が歪むこともあるかもしれません。

 でも、本来、女性のからだには、これらを修復する力(機能)が備わっていると考えています。

 たとえ筋肉が緊張して坐骨神経が刺激されたとしても、「正常な状態に治す力(機能)」が備わっているからこそ、大部分の妊婦さんは痛みに悩まされることなく、快適なマタニティライフを送れるわけです。

 東洋医学では、この治す力のことを「治癒力」と呼んでいます。つまり、坐骨神経痛は、治癒力が低下してしまったために起きていのかもしれません。

 治癒力は本来、そう簡単に低下するものではありません。長い時間をかけて徐々に低下してきます。

 その大きな原因が「冷え」と考えています。

 ただし、ここで言う冷えとは物理的に冷たいということだけではなく、もっと重要な意味を持っています。一言で表現すると「精気の消耗」です。

 精気とは、その人の生まれ持ったエネルギー(生命力)みたいなものです。

 妊娠には、沢山の精気(エネルギー)を必要とします。たった1つの受精卵を赤ちゃんにまで育て上げるわけですから、容易に想像できると思います。

 お母さんは、日々、自分の精気を大切に使いながら赤ちゃんを育んでいます。

 でも時に、余計に精気(エネルギー)を消耗することがあります。

 それは、仕事や人間関係などのストレスがかかったときや、十分な睡眠時間が取れず寝不足が続いたときなどです。

 ただでさえ妊娠中は精気(エネルギー)を使うのに、せわしない生活を送っていると、必要以上に精気を消耗することになります。

 この精気の消耗を「冷え」と呼んでいます。

 そして、からだが冷えると(精気を消耗すると)、からだに備わっている力(機能)はだんだんと低下してきます。

 たとえば、ウイルスや細菌からからだを守る「免疫力」という機能は、体温が1度下がると、30%も低下することが科学的にわかっています。これは、まさに、冷えがからだに及ぼす影響と言えます。

 筋肉の凝りがいつまでたっても治らず坐骨神経を刺激し続けるのも、からだが冷え(精気を消耗し)治癒力が低下してしまったためと考えています。

 治癒力を高めるには、からだの隅々に気血をめぐらせて、活力を生み、精気を補うことが大切です。

 「治癒力を養い、坐骨神経痛を解消する」、これが当鍼灸院の施術方針です。

 辛い坐骨神経痛に悩まされている妊婦さん、出産をひかえ痛みに不安を感じている妊婦さん、ぜひ一度、ご相談下さい。

 *鍼灸治療は副作用の心配がないので、安心して受けていただけます。

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